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LIVING LEGEND  作者: 星月夜楓
第四章 邪神降臨
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第一話 エレメンタル

前回のあらすじ

夢に、皆で勝利した。皆、強くなった。こいつらがいることを俺は誇りに思う。俺だけが戦っているわけじゃないということを心に刻んでくれる。

 夢の件から数日後、世界は再び危機状態に陥る。海は溶岩となり、雨は石となり、あらゆる国は滅び、全ての生物が、今息絶えようとしている。

 やはり俺はその中で健在である。しかし今度に限りレンは死にかけている。他の皆も同じだ。

「確実に終焉へと向かっている……何故俺は休息を得ることができない」

 俺は、今まで以上に怒りを覚えていた。なにせ大切な家族が死ぬ直前である。まともに話すことなどできない。話せないまま死にゆくことなど俺はさせない。ここで終わらせるわけにはいかない。そう思った俺はすぐさま原因の場所へと向かう。その前に。

「クロス……」

 彼女に接吻をする。冷たい、感触も硬い。

「……」

 息子を抱きしめ、二人をベッドで寝かせた。

「行ってくる」

 天地の勇者というのは、本当に都合のいいものだな。


 装備を整え、窓から飛び出した。落ちながらセンサーを展開、魔力を察知するとその付近に以前行ったことがあるため、そこに転移術を発動し、降り立つ。

 その場所は光の国付近の火山だった。あの滅国龍と戦った火山。その麓から魔力を感知した。俺が降り立ったのは頂上だ。

「まずはこの天変地異をどうにかする必要があるな」

 俺が近付いたと相手がわかれば噴火を容赦無くしてくるだろう。それをさせる前にあることをする。

 火、水、風、土。所謂四大元素の宝玉を使う。ここでの土は地であるが。これらを駆使して世界を元に戻す。

「地水風火・リバースエレメンタル」

 瞬く間に世界は元に戻った。だが、生物は元には戻らなかった。近くにいる死にかけの虎は相変わらずそのままである。あくまで無機質なものだけか。


「さて……行くか」

 宝玉を取り外し、万全の態勢で麓に行った。

 穴がある。そこから魔力が発せられている。中に入ると魔法陣が沢山散りばめられており、恐らく罠だと考えた。が、何も発動せず、ただの光源だとすぐにわかった。

「そこにいるんだろう? 貴様のどす黒い魔力がはっきりと伝わってくる」

 人型の真っ黒なそれは口を開いた。

「ほぅ……まだ動くものがいたか……つまり、天地の勇者。我の最大にして最悪の敵。だが、我からすれば赤子のようなもの」

「なんだと……?」

 いつの間にか広い場所に来ていた。魔法陣による光が差し込み、辺り一面が眩しい。

「無駄口を叩くつもりはない……さっさと汝を止め、世界に終止符を打たねばならぬ」

「何者だ、貴様は」

 その問いに奴は応える。


「我は邪神、世界の原初の存在にして概念。形を持ち、形を持たぬもの。全ての始まり、全ての終わり」

今回の構成は前回の構成と全く同じです。理由はいずれまた。

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