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LIVING LEGEND  作者: 星月夜楓
第四章 魔
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第五話 光と闇

前回のあらすじ

魔王との戦闘。

 実戦で初めてこの二つの武器、レイガリングとマシーンブレイドを使う。魔王相手に試し斬り、どうやら俺は余裕綽々だな。

 まずはレイガリングの強さを確かめさせてもらおう。

 魔王もまた、自身の魔剣を抜き出した。俺は擬龍態になる。

「この剣の打ち合いが鍵となる、か……」

「行くぞ、二十八代目!」

 お互い、一気に間合いをつめ、剣を振るう。弾き合い、中々競り合わない。鍔迫り合った時が勝負だ。

「ふん!」

 魔剣を振り下ろしてきた。

「……今だ!」

 レイガリングを振り上げる。ギシリという重い音が鳴り響く。

「はぁあああ‼︎」

 そのまま押し上げ、奴の魔剣を破壊する。流石初代の愛剣だ。他の剣とは段違いのレベルの強さを持っている。

「何ッ⁉︎」

 魔王は一度後退した。再び魔剣を取り出す。次は二本だ。

 数勝負ならば、こちらはマシーンブレイドを使う。スイッチを押し、剣を展開する。

「ほう……面白い武器だな、何をするつもりだ」

「さあな……」

 時空間転移術を駆使し、魔王を翻弄する。

「どこから来る……」

「ここだ!」

 魔王の右横から斬りつけた。

「っ……! グルァァアアア!」

 魔王もまた、斬りつけてくるが、既に俺は消えている。

「ちょこまかと……だが、これで近付けまい!」

 奴が暴れ始めたため、近付けそうにない。元の位置を戻り、もう一度スイッチを押し、剣を回収する。

 奴が暴れている内に、天地の剣を取り、穴の空いた部分に宝玉を込める。究、極、光、闇の宝玉を。

「オルレイン、ヘルレイン、これで決めるぞ」

『ああ』

『いくぜェ‼︎』

 二つの魂は、天地の剣に込められる。剣は光と闇を纏う。

 治まった魔王はこちらに目をやる。

 究極魔術は詠唱を伴わないが、この力を出すには必要なようだ。頭の中に浮かんだ言葉を綴る。

「光と闇交じり合いし時、真なる力が現れる。全てを宿りしその力、今ここに開放せん! 究極光闇・天地開放!」

 究極光闇・天地開放、それがこの技か。

 頭に浮かぶイメージ通りの動きをする。剣を引き、力を込める。そして、それを解き放った。光と闇が交じり合い、一つの火の玉となる。

「なっ……」

 魔王に直撃する。

「グオァァアアア!!!」

 焼かれた魔王は辛うじて踏ん張る。だが、まだ俺の攻撃は終わったわけではない。

「まだだ!」

 そのまま、斬りつける。斬り刻む。髪は乱れ、無我夢中で斬った。グシャ、グシャ、と鈍い音を立てながら。そして、一度冷静になり、息も絶え絶えの魔王に話しかけた。

「……言い残すことはないか」

 俺の最後の良心が、奴に問う。

「……。この、奥に、真実がある……」

「……」

 グサリ、という音が鳴る。剣が魔王の首を突き刺さった音だ。俺の目は今まで以上に冷めていた。復讐は、終わった。復讐を終える時ほど、虚しいものはないのかもしれない。故に今まで以上に冷静であった。だが、これで親の仇は取れたのだ。

 宝玉を外し、納刀する。


『魔王の最後の言葉が気になるな』

『この奥は書庫のようだなぁ、行くぜぇ、ククク』

 行くべきなのか。俺は、迷っていた。いや、行かなければならない。何か情報が有る限り、俺は突き進む。

これで対魔王は終わりです。

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