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LIVING LEGEND  作者: 星月夜楓
第四章 魔
44/106

第一話 True Lain

前回のあらすじ

謎の声に誘われ、廃墟に導かれる俺。そこで待ち受けていたのはもうひとつの俺だった。闘いに持ち込み、最初は俺が優勢だったはずだった。だが、奴は俺の攻撃をそのまま跳ね返し同じ攻撃を受ける。そして段々と劣勢となり、やがて俺は死にかけることになる。

 消えていく意識の中、ある一つの出来事を思い出した。

「約束、覚えているよね」

「……勿論。俺は死なない」

 そうだ、クロスと約束したのだ。ここでまだ死ぬわけにはいかない。まだ、魔王と神龍を殺してもいない。復讐は、必ず遂げる。

「……死んで、たまるものかァ‼︎」

その感情が闇のエネルギーを消した。体も治癒する。手と足が生え、奴に駆け出した。

『何ィ⁉︎』

 奴を思い切り殴る。その痛みも当然返ってくるが、それでもだ。

『いだぃぃいいいい‼︎』

「っ!」

『貴様ぁ、何故回復できた⁉︎ 何故攻撃が返ってくるのをわかって殴ったぁ⁉︎』

「……約束を思い出した。思い出したら、ここで死ぬわけにはいかない、そういう感情が生まれた。その感情が! 俺を治癒した! そして、今の殴りは俺へのけじめだ!」

『っ! 何のことだ!』

「お前は俺なんだろう⁈ なら、拒絶する必要がない。さっきは拒絶の攻撃をしたから、俺も痛みを受けた。……お前が俺の闇の人格なのだとしたら、それを受け入れるまでた!」

『……』

「さぁ来い、俺」

『ふん……くれてやるよ』

 奴、いや、闇の俺は俺に還っていった。

『ふふ、光の感情は強いからなぁ』

 オルレインは何故か得意気になっていた。そういえばこいつ、闘っているとき話さなかったな。俺を試していたというのか。

『我はダークネス・ヘルレイン。趣味は人間虐めだ』

 どういう自己紹介だ。

『しかし、これで全ての君が揃ったわけだ。これで他人の感情も理解できよう。いや、理解どころではない。読心術も使えるぞ』

「それは遠慮しておく……」

『ウズウズしたらさぁ、我を出してくれよぉ、ズタズタにするからよぉ‼︎』

「それも遠慮する」

 だがこれで、真なるレインとなったのだ。完全な俺……何とも言えない気分だが、これが本当の俺と言うならば、それを受け入れるだけのことさ。

『さあ、次は魔王だ』

「……その前に休ませてもらう。脳の処理が追いつかない」

『ちっ! 早くしろよぉ‼︎』

「……わかっているよ」

明日一日くらい休んでもいいだろう。まだ、時間はあるのだから。焦る必要など、ないのさ。

これでようやく本当に本編開始です。

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