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LIVING LEGEND  作者: 星月夜楓
第三章 宝玉探しの旅
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第十一話 闇

前回のあらすじ

絶と滅の実家、奏銉門家を訪れる。そこで二人に出会い、闘いを交えようとしたが……どうやら彼らは何か急ぎのようで闘うことなくその場から去った。

そして俺は、いよいよ魔界に突入する、はずだったのだが……。

 聖都から魔界に向かう途中、不意に声を掛けられる。辺りを見渡しても誰もいなかった。また幻聴なのか。

『力がほしいか』

 ああ、今、俺は力がほしい。魔王を倒す力を。とてもとても。

『こっちだ』

 何があるというのだ。

『これは……まさかな』

 オルレインが何か反応をしていた。

 声に釣られて辿り着いたのは、廃墟だった。そしてその奥に影が見える。俺だ。いや、俺より少し髪が長く、ツンツンと張っている。

『ようこそ、我……クックックッ』

 口調が変わる。いや、これがこいつの性格だ。

「お前が、もう一つの俺の人格か」

 オルレインが光の人格ならば、こいつは闇の人格といったところか。

『如何にもぉ! 力がほしいんだろぅ⁉︎』

「ああ……俺は……力がほしい」

『だったらよぅ、我を超えてみせろやぁあああ!』

「っ! 言われなくても!」

 もう一つの俺に突撃する。そして奴はあっさりと斬られた。

『ぁああああ! いだぁああい! ……なんて、ねぇ!』

「⁉︎」

 俺もまた、斬られていた。いや、奴に斬られたわけではない。俺が奴に斬ったのと、全く同じ斬り口だ。

『貴様よぅ、貴様は我自身だぁ……クックックッ‼︎』

「何をほざいている……!」

 隙ができてしまった。奴に両手首を斬られる。だが、わざと切り落とそうとはしてこなかった。あえて皮一枚残したのだ。痛みに耐えきれず天地の剣を落としてしまう。

「こんなもの……」

 すぐに治癒できる。

「……?」

 何故、治癒ができない。

『あぁ……我が止めちゃってるんですねぇ、ざんねえぇぇええん!!!』

 両足首も斬られた。

「ぐぁぁああああああ!!!」

 そしてそのまま蹴飛ばされる。そこで両手両足が消し飛んだ。

『まだまだぁ!』

 闇のエネルギーの塊が二の腕、太もも、腹に突き刺さる。俺は壁に磔られたのだ。

「ごふぁっ……」

『呆気ないな、我よ。つまらない、つまらない、つまらなぁぁあああああい!!!』

 こいつに太刀打ちできないのか。攻撃すれば俺もまた傷を負う。だが、こいつは一方的に攻撃ができる。

 もう、ここでダメなのか。ここで終わるのか。魔王も、神龍も殺せずに俺自身によって殺されるのか。

『死ぃぃいいいねぇえええええ!!!』

絶望回。お約束回とも。まあ、主人公だから死なないってのは既にお分かりでしょう。しかしここからどうやって解決に持ち込んでいくのでしょうか。現在、壁に磔、両手両足なしの状況で。

バトル回になりました。久々ですね。かなりのテンポアップで書きました。まだ本番ではないのでダラダラと戦闘を書くつもりはありません。

次話は来週です。そしてこの回で宝玉編は終わりとなります。

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