表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LIVING LEGEND  作者: 星月夜楓
第三章 宝玉探しの旅
38/106

第六話 迷いの砂漠

前回のあらすじ

特に苦労なく地の宝玉を入手することができた。だが天の宝玉を得ることは難しそうだ。

 朝起きると、シーツがかかっていた。クロスがかけてくれたのか。彼女もまた、隣で寝ていた。

「……すまないな」

 机の上に飲み物があったので、それを飲む。

『理想的だ』

 彼女を選んで正解だったのかもしれない。語弊はあるが。

「……やはり天の宝玉の在処は皆目検討もつかない」

『ふむ、となると』

 迷いの砂漠にあるというのか。彼女を連れて行くわけにはいかないな。

『天地の勇者である君なら行ける』

 そう信じたいものだ。

「……ドラゴンを使うのも手の内の一つか」

 迷いの砂漠に入れば、時空間転移術が使えないだろう。座標があやふやになるはずだ。砂嵐によって空を飛ぶこともできないかもしれない。ならば、速度のあるバイクを使えば。いや、砂の上をこいつが走れるというのか。

『それなら、君が寝ている間に少し改良しておいた』

 ということは、ドラゴンを有効活用するチャンスであるのかもしれない。

「……行くぞ」

 ドラゴンに跨り、出発した。

 砂漠の目の前。

「……もしもの場合もあるかもしれない。……覚悟を決めろ」

 俺は自分自身に言い聞かせた。

『私に言っているのか?』

「……違う」

 砂漠に入り、後ろを見ると後ろもまた砂漠になっていた。

「これは、想像以上のようだな」

 ドラゴンは全速力で真っ直ぐ走る。本当に真っ直ぐ走っているのか。

『宝玉の臭いがする』

 どのような臭いだ。

「……どこにある」

『特定できない。だが、闇雲に走るのは危険』

 下から骨が出てきた。かつて遭難した人たちか。出ては消え、出ては消え、の繰り返し。何とも不気味である。

『砂の移動……』

「どういうことだ」

『さっきの骨を見ただろう。あの骨の動きを見ると、どうやらこの砂漠は動いているようだ』

「幻覚じゃないのか?」

『私に幻覚は通用しない。信じろ」

「……」

 砂漠が動いている、か。

「空を飛ぶとどうなる」

『残念ながら砂嵐がもうそこまできている』

「なんだと」

 これでは飛べそうにないな。

『ドラゴンを使え。ドラゴンは浮遊も使える』

「それで砂漠の移動を無効化するわけか」

『そうだ。……宝玉の在処がわかった。今は、この砂漠を抜けろ』

「……わかった」

 ドラゴンを浮かせ、最大速力で駆け抜けた。

 途中、砂嵐に巻き込まれ、ドラゴンの故障をしないか気になったが、何とか砂漠を抜けることができたようだ。

「なるほどな。……ドラゴンはこの時代の技術ではない。ただの人間では砂漠から抜けれないのもわかる」

『しかし、試練がこれほどきついものとは。先人達はどのように取ってきたのだろうか。……さあ、君よ、ここが宝玉の在処だ』

 目の前にあったのは所謂オアシスというものだ。その水の中に宝玉があるみたいだな。

「……''天''の宝玉」

 空を見ると、天空の龍が住まう天空城が見えた。

「……」

『……。君よ、帰ったら一度宝玉の祠に行ってみよう』

「なんのことだ」

『知らないのか? その祠は、宝玉を嵌めるところがある。今まで集めた宝玉を一度嵌めてみるんだ』

「よくわからないが、行ってみよう」

 時空間転移術が使えるようになっていたため、使ってデグラストルに帰った。

本日の投稿はこれにて終了します(6/1)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ