表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LIVING LEGEND  作者: 星月夜楓
第四章 神話編
21/106

第二話 約束

「……これから、今までよりもずっと強い敵と戦うかもしれない」

「どうしたの?」

 あのルーラーとやらはただの神ではなかった。

「ルーラー……あのジジイはただの神ではない。おそらく、全知全能というのは嘘だ」

「? どうして?」

「全知全能ならば俺たちの名前を知っていて当然だろ。たとえ別の時間からやって来たとしても」

「それは確かに言えるわね」

 全知全能じゃない、というのは問題ではない。それよりも。

「……それよりも、禍々しい力を感じた」

「禍々しい……か」

「警戒しておけ。前に戦ったやつらとは比べ物にならないと思われる」

「うん……レインは、それでも戦うんでしょ」

「ああ。どんなに強くてもそれを超えるだけ、だ」

「レインは強いね」

 強くはない。強くあろうとするだけだ。

「どうかな……」

「死なないで」

「前にも言っただろ、死ねない、と」

「確証がないわ。……約束して」

「……約束する」

 約束、か。

「これからもずっと一緒にいてくれるよね?」

「そちらが望むならそうしよう」

彼女は満面の笑顔で答えた。

「うん!」

 その目は輝いていた。俺には眩し過ぎる。彼女は俺と初めは似たような性格だと思っていたが、どうやら真逆のようだった。

「約束といえばこれでしょ!」

 彼女は右手の小指を突き出して来た。

「なんだ?」

「レインも出して」

 少し躊躇ったが、出すと絡まれた。

「これで約束。ちゃんとしたからね」

「……ふっ」

「あ、笑った!」

 そこまで俺が笑うのが珍しいのか。

「おーい!」

ちょうどリベルト達がやってきた。

「……お前ら指切りなんてしてどうした? まさか婚約!?」

「……は?」

 こいつは何を言っているのだ。

「見せてくれちゃってますねーお二人とも」

 ハースまで茶化してくる。

「ちちち違うよよよ!? こ、これはその……」

 何故動揺するのだ。

「ん? これは? なんなのかなぁ、うひひ」

「……リベルト、良い加減にしろ。これはただの約束だ」

「んぁ? 約束?」

「そう、約束。……これから戦う相手はこれまで以上だ。だから、お互い生き延びる約束をしたところだ」

「なんだ、そんな程度か」

「そ、そうよ!」

「……リベルト、ハース、お前達もしよう」

「お、いいのか?」

「やるやるー!」

 クロスは少しムッとしていたが、俺にはよくわからなかった。

「……よし、みんな生き延びるぞ」

「「「おー!」」」

 どのようなことがあっても皆を殺させない。

この約束は後々重要になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ