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LIVING LEGEND  作者: 星月夜楓
第三章 古代編
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第七話 滅界龍

「お出ましか!」

 白銀を纏ったその体は美しかった。だが、その力は醜悪すぎる。

「くっそ、空飛んでやがる。届かねえ」

 もう二度と仲間を傷つけさせるわけにはいかない。俺もまた、暴走するわけにはいかない。だから、始めから全力で行かせてもらう。

「任せろ」

 そう言って俺は跳ぶ。そして龍の尻尾を掴み、地面に投げつける。

「おっしゃ、ナイスだレイン!」

「私達も続きましょう!」

 怯んでいる龍に三人は一斉に攻撃する。

 そして俺は空中から龍に突き刺すように落下した。

「やったか……?」

 あっという間に倒してしまった。呆気ない最期だった。そう考えた瞬間、村が崩壊した。

「……は?」

 村どころではない。世界全体の文明が破壊されかけていた。

「何が起きているんだ……」

 振り返ると、龍はいなかった。

 全て幻影だったのか。

「やられた……!」

 地震が起きる。震源地から龍が現れる。

「あれが、本物か」

 皆戦意喪失していた。無理もない。倒したはずの相手が再び目の前に現れているのだから。

「……お前らは、ここで待っていろ。絶望はさせない」

「レイン……」

「なんでだよ。さっき倒したじゃねえか」

「あれは幻影だったのさ。本当は倒していない」

「そんな」

「雑魚すぎると思ったわけだ……」

 無駄話をしていたせいで、熱線を出されていたことに気付くのが遅れた。

「ぐっ……」

 捌き切れない。灼かれそうだ。

 なんとか耐えしのいだが、次の攻撃は防ぎきれない。ならば、こちらから攻める。

 だが、掴まれてしまった。

「レイン!」

 両腕が防がれているせいで身動きが取れない。もうすぐで喰われる。

『我が力を使え』

 再び、あの幻聴が聞こえた。

「断る……!」

 俺は、俺自身の力で。

「切り拓く!」

 無理やりこじ開け、開いている口に入る。だが同時に口が閉じられた。

「そん、な……」

「嘘だろ?」

 嘘ではない。出口がないなら作ればいい。喉元を突き破って突破した。今度こそ絶命したはずだ。

「お前がどれだけ強くても、俺はお前を超えるだけだ」

 返り血にまみれた俺は鬱陶しく感じ、払い落としていた。

「あいつ、無茶苦茶だぜ」

「死んだかと思った……」

「俺は死なないさ。……いや、死ねない」

 俺にはまだやるべきことがある。

 また、光が出てきた。

「どこへ行こうとも、必ず生き延びてやる」

 これで古代の世界は、無事守られた。

これで第三章が終わります。次章は第一部最後の章です。過去、未来、古代とくればさあ次はどの時代だ。そして最後の章。


前回の展開から一変してシリアス調に。ただまあ、この書き方だと滅界龍非常に弱く見えます。物語に出てくる滅〜龍最後の個体だというのにも関わらず。

これは主人公の力が益々強くなってきている、というわけです。この謎の正体は次章で!

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