↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

あやとり

作者: 第六感
掲載日:2026/09/29

あやとりの

糸を差し出し

また取って

まだ解けぬまま

雨の園庭


解説:

雨が降ると、しずか先生はお庭へ出てはいけないと言った。


満腹の皆(みな)が部屋の中で緩慢(かんまん)に積み木をしたり、絵を描いたりして過ごしているあいだ、窓のそばに座っていた。


先生が閉めたカーテンをこっそりめくると、園庭(えんてい)の砂には薄い水たまりがいくつもできた。木のベンチを見ているだけでお尻が冷たくなり、滑り台は階段からでもすべれそうだった。

ぶるり、と身震(みぶる)いがする。


カーテンの下から潜り込んできた隣の席のあの子が毛糸の輪っかを見せてきた。そして「ふたりあやとり」はわかるかと聞く。


あやとりなら知っている。毛糸を輪っかにしたものを、左右の指に引っ掛けて遊ぶ。

ふたりあやとりはわからない。


「知ってる」そして、「どうやるの」と聞いた。

聞けば単純で、一人が持ったあやとりをもう一人が横から受け取ると言う。


だがやってみると複雑で、受け取り間違えるとたちまちほどけてしまった。

そしてうまく受け渡すと、糸は思いもしない形になった。


夕闇のころ迎えが私を探しても、もう一度、と糸を取り合った。

今、あの子の名前を思い出そうとして、


うた:

あやとりの

糸を差し出し

また取って

まだ解けぬまま

雨の園庭


以上

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。