プロローグ
俺はいつだって適当に生きてきた。その場しのぎにその日暮らし。一端のヒモをやっていた時期もある。まあおおかた、捨てられるまでがセットだが。
だってしょうがねぇじゃん。仕事をしても必ず成果が出るとは限らねぇ。そんな世の中じゃ誰もまともになろうなんざ思わねえだろうよ。
まあ、無職な俺が「ちくしょー!!!」って天を仰いだところで神も相手にゃしてくれねぇだろうがな。
今日だって養ってくれてた女に家を追い出されたばかりだ。
「俺のこと一生養うんじゃねぇのかよ………」
──────────────────時を遡ること数刻前。
『アンタさ、いい加減にまともになりなよ。いつも惚けた顔してこっちの生活踏みにじらないでよ』
『あ?何言ってんだよ。『養うからそばにいて』って言ったのはおめえだろ。これまで望むがまま、お前のそばに居たのに今更なんだよ。』
『…自分に都合のいい言葉だけ覚えてるのね。私が言ったのは、『仕事が見つかるまで』養うからそばにいてって言ったのよ!なのにアンタは見つけに行こうともしない!ずっと家にいて私のお金でタダ飯食って家事をする訳でもない!見返りなんて、愛があれば求めないのよ!なのにアンタはっ、アンタはぁぁぁ…』
『ちっ、めんどくせぇな。出てけばいいんだろ出てけば。』
まぁこんな痴話喧嘩の末に無一文ホームレスと化した俺は訳だ。別にあんな女に捨てられたぐらいでは焦りもしない。次の女を見つければいいだけだ。
だとしてもかなりまずいな、明日の飯にも困っちまう状況だ。このままだと確実に飢え死ぬ。
ん、あれは…
「純喫茶『惚け』…?変な名前だ、な、は」
『住み込みバイト募集中』だと?!住み込みでしかも、賄い付き…制服完備…衣食住が揃っちまうじゃねぇか!




