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エピローグ
積み木を積み重ねていく‥それが世界だ。
踊りながらかつてみた番組も終わりをつげ、高飛車になっていた女優も謙虚になっていき、見ることのできない、彷徨う
人と人との入れ違いの中で、僕は生きている。
煮干しやしめじを頬張る父の頭にも、うっすらとした白髪が見え始めてきた。
僕は39歳になる。
30代にもなって未だにゲーム画面に夢中になる最低の大人になってしまった。働いてもいないくせに
誰のせいでもないし、社会のせいでもない。悪いのは自分自身であることは、自分でも知っている。
わざとらしく痛がる心と身体が現実化したのか、それとも未だに嘘をついているのか‥自分でもわからない。だけど、これだけは言いたいのさ。
‥今僕は異世界にいて、なぜだかドラゴンと戦っている‥なぜこうなったのかを‥