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たぶん...悪役令嬢だと思います  作者: 神楽 紫苑
第1章 私リリア!7歳になるの。
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老齢の聖女

「待たせたな、聖女のカナリアだ。」

……聖女様!?

思ったよりも老齢!


「なんだい、若さの秘…」

「ちょっと待った!!!!それ以上はアウトです!」

聖女様の言葉を遮り、思わずツッコミを入れてしまった。

祖父母もリオンもキョトンとしていたが、神官長様は顔を真っ青にしていた。

あっ…まずった。


「あははははは!なんだい、お前も此方側かい?」

「此方側?」

ツボに入ったのか一頻り爆笑すると、肩を揺らしながら聖女様は話し始めた。


「このネタが分かるって事は同郷か。いつから気づいたんだい?」

「つい、先日です…」

つまり…同じ日本からの転生者もしくは転移者って事か?

訝しげに見ていると聖女様は神官長様に部屋を出ていくように言う。


「これで話しやすいさね。某国民的アニメのあのセリフを止めたのはお前が初めてだよ。」

「いや、ダメですからね?パクっちゃ!どうするんですか、教えろって言われたら!」

聖女様との攻防を訳も分からずに祖父母とリオンは交互に見ている。

これはいけないと思って、咳払いをすると…

それに気づいた聖女様も居住まいを正した。


「失礼した。今回は双子の魔力を見て欲しいとの事だったな。」

聖女様は祖父母に向き直り、何事もなかったかのように話し始めた。


「うむ。二人が同時に発動させる魔力を見てもらいたい」

「「え?」」

祖父母に内緒にしていた事が実はバレていたと思い、私とリオンは互いに見つめ合う

驚いてアワアワしているとお祖母様がクスリと笑った。


「そんなに焦らなくても大丈夫よ?」

ポンポンとリオンと私の頭を交互に撫でる。


「では、早速。手を繋いで目を閉じて?」

そう言って聖女様は私たちの額に手を翳した。

暖かい魔力が額から身体中を巡り、首の後ろが熱を持つ。


「もういいよ、目を開けて見てごらん?」

聖女様は手鏡を二つずつ私とリオンに手渡すと指でトントンと首を指し示した。

合わせ鏡の要領で鏡を覗くと首の項部分に丸い魔法陣のような物が薄っすら刻まれている。

リオンを見れば同じように魔法陣のような物が項に刻まれていた。


「二人の魔力が合わさると初めて現れる魔法陣だ。“神に愛されし者“は必ず持っているのさ」

「「“神に愛されし者“?」」

同じタイミングでコテンと首を傾げると聖女様はふっと笑みを溢した。


「そうさね。クリスティア家に生まれてくる“神に愛されし者“はその名の通り神からの加護を持つ。」

顎でクイッとお祖父様を指すと、お祖父様は手の甲を私たちに見せた。

すると手の甲に輝く魔法陣が現れる

よく見れば同じ紋章だが、色が違う。


「神の種類によって色は変わる。特に二人は複数の神に加護を授かっているから何色かの色になっているだろ?」

確かにお祖父様は黄色で、私たちのは黄色の他に薄紫や緑も混ざっている。


「3色…だな。一つ気になる神がいるな…」

聖女様は私達の項を交互に見ながら何色かを数えた。

そして聖女様を真ん中に左右に座り、ステータスボードを開くように言われた。

言われるがままに先ほど教わったばかりの方法でステータスボードを開く。


「ステータスボードを見れるのは、本人と聖女だけ。

“神に愛されし者“に関しては必ず聖女が見ることになっているんだよ。

本人じゃ理解できないからねぇ。」

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