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たぶん...悪役令嬢だと思います  作者: 神楽 紫苑
第3章 私リリア!運命が動き出したの。
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テスト最終日

登城の際は王城が用意した馬車だったが、帰りはお父様が手配したクリスティア家の馬車が私達を迎えてくれる。

倒れ込むように馬車に乗れば、私もリオンもすぐに意識を手放した。


邸に戻ったのも気づかず寝こけていれば、マリーとアリーの叫び声で目を覚ます。

どうやら気絶していると思われたようだ。

マリーとアリーの声を聞いた使用人とお母様、そしてリシェ様とリナリアが昨日と同じようにエントランスに集まってしまった。


まさか眠気に負けて爆睡していただけとは思わなかったらしく、すごく心配されてしまう。

……恥ずかしい。


短い時間だったが、眠れた事で私もリオンも頭がすっきりとしていた。

おかげで明日のテスト勉強に集中する事が出来たのは有難い。

明日のテストが終われば冬季休暇に入る。

冬季休暇2日目はチャミシル辺境伯と共に領地に向かう事になっているので、1日目は少しゆっくり出来るだろう。


その日の夜、帰ってきたお父様はどこか元気が無く…。

やはり、国王陛下の言う“信頼出来る人物“はかなりの重鎮なのだろうと思われた。

出来たら面識がある方だと有難いなと思う…人見知りはしないけど、怖い人だと嫌かな。


翌日のテストは思った以上に満足の出来だった。

テスト時間にも余裕があった為、何度も見直す事が出来た。

テストが終われば…少し疲れが残る顔を何とか引き締め、リオンと共にカフェに向かう。


さすがに三日目には何も起きないだろう…と、私もリオンもどこかビクビクしながらカフェの端の席を陣取った。

すると、そんな私達を目敏く見つけたクロード殿下とジュード殿下が相席を求めてきた。

断る理由も無いので笑顔で了承すれば、早速…昨日の事を聞かれる。


内容を伏せ、新しい魔法が出来た事で呼ばれたと説明すると…何故かすぐに納得する殿下方。

「父上は、二人の祖母のアリア・クリスティア様に憧れが強いから。」

クロード殿下の話によると、国王陛下は魔法が好きで…新しい魔法と聞くと我慢出来ないそうだ。

…なるほど、だからあんなにフランクに話しかけてきたのね。


「君達が通されたあの部屋は、父上が友人達と気軽に過ごす為の部屋なんだよ。」

と、クロード殿下は更に凄い事を教えてくれた。

そんな部屋に…二人は乗り込んできたのね。

国王陛下が言っていた意味も何となく分かるような気がする。


「話は変わるけど…冬季休暇中に王城に招待しても良いかな?」

話が途切れたタイミングで、今度はジュード殿下が話しかけてきた。

それには私もリオンもすぐに承諾すると、ジュード殿下は嬉しそうに笑う。

…最近、こんな風に自然な笑顔をする事が多くなったジュード殿下。

良い方向に行くといいな…と思う。


そして、この日は何事もなく…私達は無事に冬季休暇を迎える事が出来た。

ブクマ・評価・感想・誤字報告ありがとうございます。


もしかしたら…18日(木)は更新が出来ないかもしれません。

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