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たぶん...悪役令嬢だと思います  作者: 神楽 紫苑
第3章 私リリア!運命が動き出したの。
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試してみよう!

「二人共、先程のあれは何だ?…説明しなさい。」


ーーーーーお父様の書斎。

私とリオンはお父様の向かい側に座り…現在、とても険しい顔のお父様に問い詰められている。

事の発端は、カフェで閃いた探査魔法の新たな可能性をリオンに相談した事から始まる。


テスト初日の午後…私達は邸に戻り翌日のテスト勉強を終え、一息入れた時の事。


「探査魔法を発動すると、発動者だけしか見れない事から証拠にはならないじゃない?だから…他の人にも見せられないかと思ったの。」

そんな事を口にしたばかりに、リオンは興味を持ってしまった。


「試してみよう!」

と、なった私達が向かったのはエントランス。

いつも魔法や剣術を練習する所にしなかったのは、人があまり居ないのと…使用者が私とリオンばかりだから。

…探査魔法を発動しても映るのは私達くらいで、見ても面白くも何ともない。


何も無い空間に映像を流す…というのは、あまり現実的では無いのでリオンに頼んで水魔法を発動してもらった。


水魔法を長方形の板のようにし宙に浮かべる。

これをスクリーンの代わりにする。

因みに、どの魔法でスクリーンを作ろうかと悩んだ時に水鏡を思い出した訳なのだが…。


チラッと見たリオンの水魔法は、本当に素晴らしいと思う。

水面の滑らかさと、その薄さに私には真似出来ないなと少しだけ落ち込んだのは内緒だ。


そんな訳で、私は探査魔法を発動させる。

イメージが大切だ…この水鏡に私の見えてる物を映し出す。

映画のようなイメージだろうか…。


「何これーーーー!」

水鏡に上手く映像が流れ出すと、リオンが叫んだ。

この世界に動画はないし、写真もない。

動く画像など初めて見たリオンは興奮していた。


「後はこれを録画出来たら一番なんだけど…。」

欲を言えば録画機能が欲しい。

…だが、それは不可能だろう。

いや…魔法石とかそういうので出来ないかな?

魔女の水晶みたいな…。


「何これーーーー!?」

顎に手を当て俯きながら考えていると…背後から突然、リーマスお兄様が叫んだ。

映像に夢中だったリオンも気づかなかったらしく、私と同じように肩をビクッと震わせた。


「「リーマスお兄様、おかえりなさい。」」

学園から帰宅したお兄様に挨拶すれば、お兄様も「ただいま。」と返す…だが。


「そんな事より、今のは何!?何が起こったの?」

グイグイくるお兄様に、私もリオンも顔を見合わせる。

お兄様に驚いた事で私もリオンも魔法を解いてしまったので、再び発動させ…説明する事にした。


説明を聞いたお兄様は目をキラキラさせながら、水鏡を見つめていた。

お兄様は今も何かしらの発明をし、商会で販売している。

…きっとコレもお兄様の新しい発明のヒントになるだろう。

そんなお兄様に録画機能を付加するには…と質問しようとした時だった。



「何だこれは!?」


日が落ちる前…背後から聞こえたのは、こんな時間に帰宅するような仕事に就いていない人物。

そう…宰相であるお父様が帰ってきたのだった。

ブクマ・評価・感想・誤字報告ありがとうございます。


今日は少し短めで申し訳ないです。


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