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たぶん...悪役令嬢だと思います  作者: 神楽 紫苑
始まりの始まり。
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仕事マニアだった私。

「やっと終わったー。」

思わず叫びそうになる気持ちを抑えて職場を出れば雪が舞い始めていた。


私、立花 葵は3年とちょっと前から小包の配達の仕事をしている。

生まれも育ちもずっと同じ土地に住んでいた私の職場も、やっぱり同じ市内だった。

さすがに成人してからは市内で一人暮らしをしている。


高い山脈に囲まれ自然豊かな土地は、道は広いが車線は少なく車で走りやすい。

2年目くらいからは特に信号機の少ない農道を駆使して短時間で人の倍を配れるようになっていた。


そんな私は28歳になったばかりで、今は居ないが過去には彼氏と呼べる人も何人かいた。

結婚には至らなかったけども…



雪が舞う中、毎年恒例の地獄の年末年始を終えてポツポツとゆっくりな歩みで帰宅していた


長かった…


今年は例年よりも贈り物が多く、それに加え慣れない新人もいた事もあり

私は班長に拝まれ10日間の勤務を受けた。


クリスマス前から続く休みない激務(一緒に過ごす人が居ないから問題ないけども…)

可能な限り遅くまで残業を強いられた日々。

職場は誰一人として例外無く荒んでいた。

『荷物が遅い』『間違って届いた』などのクレームにも対応するように頼まれ仕事は増えていくばかりとなる。


連続勤務も折り返し地点までいったところで、ウイルス性の病気になって感染した者が出たため更に班長に拝まれた。

結局、終わってみれば15日も続けて働いていた

さすがにこれ以上に働くのは車の運転に差支えてしまうので、班長もこれ以上の無理強いはしなかった


疲れきった私は暫くロッカーの前に座り込んでいて、違う部署の子にかなり心配されてしまう始末。


そんな私だが、班長に特別に2日連休を貰えたのだ。

代わりに出た分、休みを増やせと交渉した甲斐があった

直ぐに了承を得れたのは、多分だけど…休みを入れないと会社的にまずいからかも知れない。


明日は1日中ゆっくり過ごすぞっ

いや、多分…体中が痛くて起き上がれないな

小包は重いから、あとから体に負荷が来るしな…

それなら、布団の中でネット小説でも読もう!

色々と更新されてると思うと楽しみだ


駅からの帰りにコンビニに寄ると、簡単に夕飯とおつまみを買った。

出来るだけ自炊はしてるけど、今日は疲れてやる気にならない。

お酒は敢えて買わない。

趣味で作った自家製の梅酒が美味しいのだ。


そんなことを思いながらコンビニを出て歩き出そうと踏み出した時だった


眩しい光が二つ

物凄い勢いでコンビニに突っ込んできたのだった。


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