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たぶん...悪役令嬢だと思います  作者: 神楽 紫苑
第3章 私リリア!運命が動き出したの。
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選択授業

騎士団の職場体験初日を終えた私とリオンは、その後にクレア様の事を話す予定だったが疲れてしまってそれどころではなかった。

プロの騎士達の相手はやはり体力を消耗したようだ。

クレア様についてはまたの機会に話す事にして、その日は互いにサッサと寝てしまった。


翌日の最初の授業は国史だ。

授業の選択は入学時のオリエンテーションの最後に用紙を提出するのだが、私とリオンは事前に記入していた物を出した。

入学が決まって直ぐに授業一覧表を見ながら決めたのだが、リオンとは珍しく意見が分かれた。

だが、互いにどうしても一緒の授業が受けたかったので…私のスキル“最後の采配”(ファイナルアンサー)を久しぶりに使ってみた。

今まで様々な事で使用し、少しずつレベルを上げていたので昔のような四択と言うわけではない。


複数の選択肢がある場合はその全てを対象にし、その中から必要数を選び抜くという高度な技も出来るようになった。

何とも便利なスキルで助かる。


リオンの目の前でスキルを発動し、選ばれた物を羊皮紙に記入すると…丁度リオンと私の希望が半々くらいになった。

その結果にリオンも納得し、無事に授業を選ぶ事が出来た。


因みに…リオンに自身のスキルは使った事があるのかを聞くと「内緒。」とだけ返ってくる。

知らない内に使っているのだろうか?

いや、でも魔力の流れが変わったら気づくだろうし…謎だ。



「やはり、二人もこの授業を選んだのか。」

国史の授業を受けるべく教室の席に座っていると、後ろから懐かしい声がした。


「「ご無沙汰しております、クロード殿下。」」

「あぁ、本当に久しぶりだね。」

クロード殿下とその背後にはリーマスお兄様や他の上級生もいた。

授業は全学年共通なので、上級生もいたりする。


「既に受講済みだと思っておりました。」

国史など国に関する授業ならば一年生の時に受けていると思っていたが…どうやら、私達が入学するのを待って選びそうなのは避けていたそうだ。

そこまでして同じ授業を選択するとは驚きである。


「君達と授業を共にしたいと思っていたんだ。」

嬉しそうに近くの席に座るクロード殿下。

その周りを他の上級生が囲うように座る。


高等部ともなると殆どの生徒が婚約者持ちだ。

リーマスお兄様も、クリス様方も婚約者がいる。

だが、何故か一番必要であろうクロード殿下には未だに婚約者はいない。

リーマスお兄様の話だと、どうやら以前から気になっている令嬢はいるようだ。


国史の授業は今回が初回なので、簡単な自己紹介と授業の進行についての説明から入った。

一つの授業時間は長めなので、最初の三割ほどで説明も終わり座学が始まる。

国の歴史といっても、今のオステリア王国の成り立ちや各領地に関するものなど様々だ。

先生も話すのが上手で、時折入る補足がまた面白い。

この授業を選択して本当に良かったと思う。


てっきり、ジュード殿下やロマネス殿下も受けると思っていたので…居なくて正直ホッとしている。

やはりこの辺りがスキルのおかげだろうか。


午前の授業は多くて三つ受けられる。

今日は国史の他に農耕学と経済学を学んだ。

そのどの授業にもジュード殿下方が居らず…私のスキルは本当に優秀だと思った。

そしてクレア様ともどうやら被っていないようで安堵した。


この後は昼食で、その後は騎士団へと向かう予定だ。

リオンと共に学内のカフェへと向かっていると…嫌な声が後から聞こえてきた。


「リーオーンーさーまー!!!」

大きな声で叫び、バタバタと足音を立てて走るクレア様。

隣のリオンが全力で駆け出すまであと一秒もないだろう。

ブクマ・評価・感想・誤字報告ありがとうございます。

今日は少し短めです。


…なんか、幼いリナリアを思い出しました。

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