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たぶん...悪役令嬢だと思います  作者: 神楽 紫苑
第1章 私リリア!7歳になるの。
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調理開始なのです!

邸に戻るとドレス風のワンピースから、シンプルなワンピースに着替える

マリーにハーフアップにしていた髪を纏めて邪魔にならないように上げてもらった。

袖を邪魔にならないところまで上げて汚れないようにエプロンも着ける。

なぜ、エプロンがあるのだろうか?と疑問に思っていると…いずれ魔法薬も学ぶのだとマリーが教えてくれた。


厨房に入ると料理長のバルトさんが買ってきた食材を確認していた。

帰ってすぐにお祖母様が私が料理をする旨を話してくれていたらしい

嫌がる事もなく、むしろ興味津々なバルトさんは快く厨房を貸してくれた。


私一人では大変だとバルトさんは手伝う気満々だ。

「よろしくお願いします」と伝えると、「こちらこそ」と嬉しそうに答えてくれた。


早速、調理開始だ!


まずは玉ねぎをみじん切りにして、少量の油で炒める。

玉ねぎが透明になるまで炒めると冷ますために器に移す

飴色にしないで、敢えて食感を残すのが好きだ。

電子レンジがあると便利だと思ってしまう…


次に牛肉を包丁で細かく切り、叩く。

「こんな風に肉を細かくするのは初めてだな」

バルトさんは驚きながらも量があるからとやってくれた。


ボウルにパンをおろし器でおろし、パン粉を作る。

その工程にも吃驚していた。

そうだよね、食べ物を細かくするなんて吃驚だよね。


パン粉に少量の牛乳を垂らし、ふやかす。

そこにミンチにした牛肉と炒めた玉ねぎ、卵を割り入れて塩とブラックペッパーとナツメグをミルで挽きながら入れる。

手に少量の油をつけて全体をよく馴染むように捏ねる。


捏ねた生地を楕円形に成形し中央を窪ませる。

そして気づいた。

ソース…どうしようか?


「ねぇ、バルトさん。トマトってある?」

「生ではないですが…ありますよ。他に必要な物があればお持ちします。」


夏ではないので無いかと思ったが、助かった。

むしろ加工されてる物のが都合がいい。


「一緒に見に行ってもいいですか?」

「もちろんです」


食材庫には色んな物が保管されていた。

そして魔法で作られた冷蔵庫に加工されたトマトが入っていた。

マッシュルームとニンニクとオリーブオイルも使わせてもらおう


「ありがとうございました。では、続けますね。」

マッシュルームをスライスし、ニンニクはみじん切りにする。

オリーブオイルを多めに熱し弱めの火力でニンニクを炒め香りを引き出す。

マッシュルームを投入し火を通すとトマトを入れて弱火で沸々と煮詰める。

夕食用のスープを少しだけ分けてもらい、加工したトマトが少し甘かったので塩とブラックペッパーで味を整えた。


ジャガイモはよく洗い、皮付きのままくし切りにして水分を拭う。

多めの油を温め、弱火でじっくりと揚げる。

ジャガイモに串を刺して火の通りを確認すると周りはカリッと、中はホクホクだ。

油からあげるとすぐに塩を振り、付け合わせは完成だ。


フライパンに油をひき、温まったところで成形した肉ダネを置いていく。

中火で焼き色がつくまで待つ。

この時間が待ちきれないが、下手に触ると形が崩れてしまうから我慢だ。


お肉の周りが少しカリッとなってきたので様子を見つつひっくり返す。

綺麗な焼き色に安緒していると、バルトさんは無言でハンバーグを見つめていた。

そういえば、いつの間にか手伝ってもらうのを忘れていた。


両面をカリッと仕上げた所で、トマトソースを入れて蓋をした。

蒸し焼きにし中まで火を通す。


その間に使った道具を洗おうとすると、バルトさんは慌てて手の空いた料理人を呼ぼうとする。

「大丈夫です、使った物を片付けるのも作った人の仕事ですから。」

そう言ってバルトさんが驚いてるうちにサッサと片付けてしまう。


片付け終わった頃、ハンバーグの様子を見るとふっくら美味しそうに焼けていた。

フライドポテトと一緒にお皿に盛り付けると完成だ。


今回、祖父母とリオンと私…そして手伝ってくれたバルトさんの分を作った。

バルトさんに作ったのは、今後の我が家のメニューとして覚えてもらいたかったからだ。


「完成です!」


そう宣言すると、バルトさんと何故か厨房にいた料理人たちから拍手が起こった。


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