【幕間】面白い奴
前回、最後に出てきた女の子マリーちゃん視点の話です。マリーちゃんは、魔王様と話す時とそれ以外の時の口調が変わります。
私の名は、マリー・スウェルテウォッチ。魔族の女である。
1000年以上の時を生きた大悪魔、それが私。親を3歳の時に人間に殺された時から私は人間に復讐を果たすことだけを目標にして生きている。
こんな私を引き取ってくれた先代魔王様はもちろんの事、今の魔王様 つまり先代魔王様の娘?様にも忠誠を誓っている。
「魔王様、お元気そうで何よりです。今日は一体何の任務を?」
『おぉ、来てくれたかマリー。今日は重要な任務を言い渡そうと思ってな……。』
「一体何なのでしょうか。」
『人間の偵察に行ってこい。決して見つからずにだ。』
「!!?ッ」
『人間達が、"勇者"を召喚したようだ。……父の仇を討たねばなるまい。その情報を集めるのをお前に頼みたい。』
「しかし、魔王様 私の能力は情報を集めるのに適していません。情報を集める役はミラノが適しているかと思‥
『『そんなことは、分かっている。』』
「!それはどういう……」
『分かっていて頼んでいるのだ……。 マリー 私はお前を信頼している。どの部下よりもだ。引き受けてくれるか……?』
「!!はいッ! 申し訳ありません!!魔王様の御心を知らず……。その任務受けさせてもらいますっ!」
『あぁ。頼んだよマリー。』
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コツ コツ コツ……
「絶対に、魔王様の任務成功させないとね。--あら?ミラノじゃない♪」
「ミーラーノー♪」
『……何だ。』
「?何か元気ないわね。どしたの?」
『なんでもない……。』
「えー?嫌でもーー『『何でもないって言ってるだろうがッ!!』』
『ッ! なんでいっつもあんたばっかり……!! 私だって、あんたと同じくらい魔王様に仕えてきたのに、なんで……ッ!! 』
「ミラノ?」
『大体、私の方が長く仕えてるのになんで妹の方が人間の所に潜入するのよ……!!私には何故何も…。』
「ミーラーノー、魔王様は…、」
『ッ!もういい! すまなかった……。』
そう言って、ミラノは去って行った。
「全然そんな事ないのに魔王様が素直になられないから……まっ!さっさと偵察に行ってこよっ!」
ピロリーン~。 「ん?何だろ……?」
【名前】マリー・スウェルテウォッチ 【種族】悪魔族 【年齢】1280歳
レベル 380
【称号】不幸なる者 黒の魔導師 超越者 魔将軍 復讐を誓う者 忠誠心 魔王の信頼
【HP】13800/13800 【MP】23000/23000
【スキル】 金剛力 全属性魔法 白神
【特殊スキル】魔眼 武器召喚 受け渡し
あら?魔王の信頼という称号が追加されてるわ。……フフ、魔王様の為に頑張らなきゃね♪
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「相変わらず、人間ってお馬鹿ね♪ さっさと奴隷化の指輪うまいことごまかして付けさせればいいのに。」
「それにしてもムカつくわ。何が勇者様助けてくださいよ、先に魔族襲ったのはそっちだっていうのに被害者面して。」
「あら?アレは何かしら?山羊? なんでこんな所に……」
衛兵に連れられてる山羊?が気になったので調べてみたら、
【名前】黒野修羅 【年齢】17歳 レベル 1
【称号】動物になった人間(笑) 不幸体質
【HP】13/13 【MP】9/9
【スキル】突進 体当たり 山羊神様
……動物になった人間?気になるけどもう戻らなきゃ。
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『動物になった人間? 本当にそう書いてあったのか?ステータスはどうだったか?高かったか?』
「はい、事実です。ステータスはとてつもなく低かったので気にする必要もないかと。」
『そうか……。』 「あの、」 『何だ?』
「そいつ面白そうなので、観察してきてもいいですか?」
『はっ?え?お前弟子は取らないんじゃ……。』
「観察してくるだけです。気に入ったら弟子になるかもですけど。」
『……何じゃそりゃ。』
『お前人間嫌い何じゃなかったか?』
「そいつ称号に動物になった人間て書かれてたので。 動物だったら大丈夫です。」
『そうか……お前がそこまでしていう程のものがあるのかそいつは。勝手にしろ。』
「ありがとうございますっ!魔王様!!」
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で、こうして来てみたものの 成長しすぎだろ。なんでこうなった……。
まぁ、私の直感は正しかったって事か……。
フフフ……、やっぱりあいつ面白いな~♪
次回は、主人公視点に戻ります。これの続きです。
魔王様は、両性具有です。すごい美少女です。しかし男の部分もちゃんとあります。