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よん 最弱と天使様の共闘お披露目です!

カタストロフ・クリークの第1編が終わり、こちらも再開したいと思います!


「……………」


あー、これは。幸せというやつですね。何がというと、まあ、ラファが俺の体の上で寝てるんですね。


「…起きたくねえな」


しかし、欠席は謎の罪悪感があるんだよなぁ。たくしゃーねぇーなー。


「ラファー、そろそろ起きようか」


「ん」


今日は金曜日。今日が終われば休みだと思うと、少しやる気が出る気がする。

今日の朝ご飯はトースト。俺はいちご、ラファはチョコを塗り、頬張る。

うむ、小さい口を精一杯広げ、パクリと食べる姿は流石天使と思わせるほどだった。

簡単に言うと可愛い。まじ天使。あ、実際に天使じゃった。

まあそんな感じで見ているとラファは食べ終わり、口の周りにチョコがちょこっと付いていて……さっむ。というのは置いておいてっと。


「ラファ、こっち向いて」


俺がそう言うとラファ目を瞑り、顔を少し近づけてきた。何だかキスする前みたいだ。実際にキスしたいなとか思いながらラファの口を拭き、頭を撫でた。それからラファの分の皿も水に浸け、着替える。


「よーし、行くか。荷物持ったか?」


「もった」


「んじゃ行こう」


「ん…」


確か今日、なんか知らせがあるとかないとか…内容なんだったか…

まあいっか。忘れる程どうでもいいってことだろう。っと、着いた。


「おーい、涼音ー」


「あ、理央君、ラファちゃん、おはよ」


「うんおはよう。行こうか」


「うん!」


最初は慣れなかったこの光景は、すっかり馴染み、いつもの光景となっていた。


「そういえば理央君」


「ん?どうした?」


「今日なんかお知らせがあるらしいよ」


この瞬間、理解した。なぜ覚えていないか。内容言ってないからだ。俺大丈夫かな…


「なんだろうな。あんまハードじゃないやつがいいんけどな」


「あの時は理央君辛かったでしょ」


「まあな。でも、命賭けて良かったよ」


俺はそう言ってラファを撫でる。丁度チョコを食べていたのか、少し不機嫌そうに頭をブンブン振った。


「おお、ごめん」


「ぷっ…あはははははっ」


涼音の軽快に笑った。それを見た俺とラファは、つられて笑う。これが、『今』の日常。


***


「という訳で、大会を行います〜!」


これは、略した訳ではない。いきなり教室に入り、そう言ったのだ。クラスの大半がなんだこいつみたいなオーラを放つ。


「あれれ〜みんなの視線が冷たいな〜今回はまともな大会だよ〜。使い魔と共闘して、勝てばいいだけ!クラス対抗だからしっかりね〜。あ、クラスの中から出る人10人決めといてくださいね〜」


…そのあと出ないといけなくなった奴の話する?


***


「はあ…どうしよっか、ラファ」


「まかせる」


「ですよねー」


俺は作戦会議を開いた。結果はこの通り。まあラファが作戦をペラペラしゃべり出してもあれだけどさ。そして俺の隣では…


「なんで私が…」


と、涼音が言う。そのまた隣では彼女の使い魔、アルテミスが頭を撫で慰めている。高身長で、気品のあるアルテミスを見て流石狩猟と貞潔の女神、流石三大処女神の1人といったところか。髪や目は鮮やかなエメラルドグリーンで、思わず見とれてしまう。

そうな感じで見ていると、アルテミスがこちらに気づき、恥ずかしそうに涼音の体で隠れようとする。普通に可愛い。


「まあ選ばれちまったのはもうこの際しょうがない。適当に全力で程々に頑張るさ」


「うんなんか色々変だけどそうだね、頑張ろっか、アルテミス」


アルテミスは俺から隠れたまま、コクコクと頷く。いやだからかわいいって。


「そうだな、じゃあラファは基本攻撃支援をしてくれ。攻撃の合図はラファと呼んだらかな」


「ん。わかった」


「…あとはなるようになるさ」


結局決めたのは、これだけだったとさ。


***


「ッ…!ラファ!」


「りょうかい」


「アルテミス!撃ち落として!」


時は少し進み、俺と涼音は模擬戦を行なっている。たった今、30分が経ち、試合終了のブザーがなった。


「うーん、流石に銃弾や弓の【カウンター】は無理っぽいな。同じような奴に当たると決定打が打てないのか…」


しゃーなしそん時はラファに頼ろう。


「大会って、来週の月曜だったよな」


「うん。そうだよ。月曜って辛くない?」


「辛いだろうなあ。土日明けてすぐだし」


…大会ね。ただ戦うだけならいいんだけどなぁ。あの時みたいなのはマジ勘弁。


「今日はもう帰るか?」


「そうだね、帰ろっか」


ということで、俺と涼音は男女別で更衣室で着替え、帰路を辿る。


「ねえ理央くん、土日のどっちか予定空いてるかな?」


「ああ、どっちも空いてるぞ」


「じゃ、じゃあさ、付き合ってくれないかな」


うん、俺は知ってるぞ。これがアレじゃないということが。てか誰でも分かる。予定聞かれてる時点でね。


「どこに?」


「…私の家に」


「……………へ?」


予想外すぎる場所を指定されたため、何が何だか少し分からなくなった。

そしてよく寝付けぬまま、カーテンの隙間から光が差し込む。

俺は服に悩むことなく着替え、まだ寝たそうなラファを抱っこし、涼音の家へ向かう。

ピンポンとインターホンを鳴らすとドタバタと大きな音が聞こえた後、ドアが開いた。


「…や、やあ」


「お、おはよ…上がって?」


「う、うん」


「………それで、今日は何で涼音の家なんだ?」


そう問うと、涼音はくるりと向き直り、俺をジッと見据える。


「あのね、えっと……………作るの、手伝って」


「へ?」


「…………ご飯作るの手伝って!」


ああ、ご飯。まあそんなんだよね。


「別にはっきり言えばいいじゃないか。料理苦手だって」


「実はできません」


「女の子が家事っていう考え方はもう古いし、できなくても大丈夫。んで、朝は食べた?」


と聞くと涼音は力なく首を振る。


「冷蔵庫の中、勝手に使うよ」


「うん。ありがと」


俺はちゃちゃっと朝ご飯を作り、3人で食べた。


***


「ごめんね、3食作らせちゃって…」


涼音が申し訳なさそうに頭を下げる。俺はそっと頭を撫でた。


「さっきっからいいって言ってるでしょ。料理はそれなりに楽しいから嫌じゃないし」


「うん、それで、その…もう3食作っていただけないでしょうか」


「また来いってことかな?」


「………泊まる?」


この後、泊まると即答したことを少しだけ後悔した。


***


そして土日が明け、月曜。つまり大会だ。前日に涼音と特訓したから、大丈夫なはずだ。

ルールについては昇降口前に貼ってある。

各クラス1人づつ計8人のグループを10個作り、何人優勝できたかを競うらしい。つまり3回連続で勝てばいいのだ。1回戦は1〜2時間目、2回戦は3〜4時間目、3回戦は5〜6時間目だ。


「最悪だな」


俺はそう呟いた。対戦カードを見て。軽くやる気無くなる。何故か。学年1位がいるから。


「うわあのブロックは桐谷君が優勝で確定じゃん」


そんな声が聞こえた。でも気にするな。当たるとしても決勝。まず1回勝とう。

そこでチャイムが鳴る。1回戦の始まる合図。


「行こうか、ラファ」


「うん」


俺は階段を上がり、バトルステージの上に立った。初戦は2組の真島裕太。直剣を使う。使い魔はナイトゴーレムだ。さあて、3組に勝利をってね。


『では、第1回戦。第1試合。2組対3組を始めます。…戦闘、開始!』


「ラファ!」


俺はラファに合図を出すのと同時に駆ける。すると俺の横を無数の氷の槍が相手に殺到する。相手はナイトゴーレムを盾に凌ぐ。そのタイミングで俺は回り込み、横から仕掛ける。が、簡単に防がれた。当たり前か。

俺はラファの援護の元、ヒットアンドアウェイを繰り返す。

ああ、面倒くさい…!

俺は1歩。今までより1歩踏み込み、剣を交えさせ、体勢が崩れ過ぎないように押し負けた。その刹那。


「ッ!?」


相手が大きく仰け反った。ラファが『勝手に』大きな氷の槍を飛ばしてきたからだ。ラファはすぐに小さな氷の槍を使い魔の行く道に打ち込む。

その隙に俺は使い魔がいる反対に回り込み、一閃。敵の防御膜が壊れた。試合終了だ。


「ナイスタイミングだラファ。よくあんなタイミングであれができたな。俺はチャンスがあれば勝手に打っていいとしか言ってないのに」


「なんとなくわざとはねかえされたとおもった」


完璧だ。俺の思考を分かってらっしゃる。


「まあいい、まず1勝だ!ラファ本当に良かったぞ。この調子でな」


「うん!」


俺とラファの初共闘は中々良きものとなった。

あと2回あるねー

次回は新キャラ追加しようと思うよ。男を。


次回は…うーん、「最弱と最強」とか?かな。

お楽しみに!

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