第95話 カルア・デイズ第11話
「カルアちゃん、カルアちゃんっっつ!!!」
絶叫にも近い叫び声をあげて駆け出す栞、今ならまだ近くにいるはずーっ!!!
「ハァハァっ、カ・・・ルアちゃん・・・」
紫のワンピースの裾がめくれるのも気にせず走りだす、近くに何か手がかりかないかないか辺りを見回す。
「あっつつつ」
焦りのあまりつまづいて盛大にコケる。
「・・・ウチなにやってるやろ・・・」
色々と嫌な事が頭を駆け巡る、昔の自分ならあまり気には止めないのかもしれない、しかし今は・・・
「カルアちゃん・・・」
途方にくれていたところに1人声をかける男性がいた。
「あら、アンタさっきお店に来てた人じゃないの」
そこに通りかかったのは先ほどのファンシーショップの店長のカネコミツルであった。
「店長さん・・・」
今にも泣き崩れそうな顔で見上げる。
「あらどうしたの、いい顔が台無しよレディ」
「まあまあ、店にきて一息つきなさい」
そう言って栞の手を掴んで起き上がらせる、力なくフラフラと立ち上がる栞。
「あら、さっき一緒にいた彼女さんは?」
「その事なんやけど・・・」
店について、いくぶんか落ち着いた様子になった栞から話を聞き出す。
「なるほどねぇ、あんた管理局職員だったのね、それは大変だわねぇ」
カネコはそいうと同情した表情で頷き、栞の肩に手をおく。
「この事誰かに言った」
「いや、まだやけど・・・」
それを聞いてカネコが少し笑みを浮かべる。
「それはよかった、ならまだ打つ手はあるわ」
その言葉に栞は立ち上がりカネコを見上げる。
「ほんま!?」
「ホンとよ、だからこっちいらつしゃい」
そう言うとカネコは店の奥に案内するのであった。
案内された場所は明るく白い部屋でパソコンが1台置いてあり、そのパソコンの前に座るカネコ。
「ほら、アンタ達お店でキーホルダー買ったでしょう?」
「せやけど・・・」
「そのキーホルダーGPS機能を使って場所を特定するのよ」
「せやけど、いくら迷子防止機能やからいうても、オモチャ程度の機能やろう?」
するとカネコが軽くウィンクしてみせる。
「ところがこのパソコンでちょちょいと調べると、ほいでた!」
パソコンをカタカタと打ち込みエンターキーを押すと画面にこの付近のマップが写しだされ2つの点が点滅していた、1つは赤、もう1つは青色である。
「この青がここのお店だからアンタの持ってるキーホルダーね、だからこの赤いのが」
「カルアちゃんっっっ!!!」
そう言って飛び出そうとしてカネコが止める。
「待ちなさい、これでも持っていきなさい」
そう言って車のキーを投げる。
「裏に置いてあるわ、できるんでしょう?」
「おおきにありがとうやで!」
鍵を受け取り裏手に駆け出していく栞、そこには1台の車がおいてありそれに乗り込む。
そして中に乗り込みエンジンをかけると、同時にナビシステムが起動してマップが表示されてると同時にNowLoadingと表示される。
"今、位置情報をそっちのナビに入れてるから少しまってなさぁい"
カネコの声が車のスピーカーから聞こえてくる。
"フフッ驚いた? 特別仕様なのよ"
自慢そうにするカネコ、そうしているうちにCompleteの文字が表示され青と赤の点が表示される。
"あら? 完了したようねじゃあ気を付けてね!"
「ありがとうやで! 店長!」
"フフッ礼にはおよばないわよ、気をつけなさいよ"
そう言うと通信をきる。
「カルアちゃん、待っててや」
そういうと栞は車を走らせるのであった。




