第4話 最初の話4
「所長どこいってたん?」
ココアがちょっと不機嫌そうにプクっと不機嫌そうに頬を膨らましてたずねる。
目を皿のようにしてパソコンのメールボックスの中に依頼のメールをがきていないか調べている間にどこにでかけていたのかと、いいかけたが、室内でクーラーにあたって快適だったのでそこはグッとこらえる。
「ふっふっふっ、聞いて驚けココアちゃん」
暁圭吾は腕組みをしながらダメダメなフラグをおったてるセリフをはく。
ココアもこういうときの所長は、だいたいダメだろあなぁ~という経験があるでジト目になって圭吾をみる。
そして、クイズ番組でよくある正解発表する司会のように謎のタメをつくる圭吾、なんならドラムロールもつけていいくらいである。
「依頼だよ、依頼!」
ジャジャーンと効果音をつけるようなイメージで発表する圭吾。
「イ・ラ・イ? 依頼!」
圭吾の依頼という言葉になぜかカタコトに反応するココアである、まるで一昔に流行った宇宙人と地球人がカタカナでト・モ・ダ・チとコミュニケーションをとるソレみたいだったが、依頼という言葉を理解したとたん喜びだす。
「やったやん、所長! ひさびさの依頼やん!」
「どうだいココアちゃん、依頼は歩いてこない、だから歩いていくんだよ!」
所長のよくわからない言葉をスルーして(以前は待ってれば依頼はくるといっていた気もする)喜んで依頼内容をたずねる、久しぶりの依頼で尻尾もブンブン振り回している。
「内容は迷子の猫探しです!」
次の瞬間もったいぶってそう発表する圭吾にココアはー、なめらかな動き、まさに獲物を狩る獣のように所長に近づきー
"せいっ!"
気合いとともに華麗にラリアットをかましていた。