第3話 最初の話3
「ア"ーあらへん! 全然あらへん!!」
自分のパソコンのパソコンのマウスをカチカチしながら叫ぶ女性はココアという。
一見普通の少女だが、頭にちょこんとついてる猫の耳、そしてホットパンツのお尻の部分から猫の尻尾をくねらせているところから、彼女が星人である事がうかがえる。
「何回更新してもあらへん・・・」
金色の目を細めて画面を睨む、そこには"暁探偵事務所メールでのご依頼はこちらまで"と書かれた簡素なホームページがあり、彼女はそこのメールBOXをカチカチ更新していたのである。
「まぁ、こんなところに依頼するなら、警察かどっかいってるか・・・」
自分が勤めている所をそんな風に呟くと、褐色の肌と暗緑色のロングヘアーをポリポリと掻きながら、褐色の肌を伝う汗をタオルで拭く。
ココアの感じからこのような事はいつもの日常であり、そしてさらにいつもの通りであるとそろそろ彼がくるタイミングでもあった。
と、そこへ予想通りドアが勢いよく開き1人の男性が入ってくる。
夏という暑い季節にもかはかわらず頭には黒いハット、少し大きめのサングラス、黒のスーツ一色でかためた彼こそ、この暁探偵事務所の所長なる人物、暁圭吾なのである。
そして、何をどうしたら平気なのか汗1つかいてないのが彼のスゴいところであった。
本人いわく、要するに慣れというやつらしいのだが、ともかく彼は嬉しそうにしていたのであった。