第30話 ウナギにまつわるエトセトラ第11話
「ねぇねぇ、東京ってどんなところ?」
「東京のおしゃれってどんなのー?」
「得意なスポーツセンターとかって何」
「趣味はなんなの」
昼休みになるとおきまりのように、クラスメイトが集まって質問ぜめにあっていた。
「まったく、東京からきたっていうだけでアイツラときたら」
茂はふうっとため息をつきながら、転校生にできた人だかりをながめるのであった。
「ねぇ、あの人は?」
「ああ、いいよ、東京きらいなとこあるからねー」
「ふーん」
そう言われフーンといいながら茂を見つめる苗子であった。
昼休みに入った時に苗子が茂が近づく、「ねぇ、茂君だっけ? 聞いたよ実家が鰻屋なんだって? 美味しいよね、今度行っていい?」
「好きにしたらいいだろ? 店なんだから」
「ふーん、じゃあそうするね、バイバイ」
少しニヤッとイタズラっぽく笑うとバイバイと手を振るのであった。
それを不思議に思いつつも帰路につく茂。
「親父ただいまー」
「おう、帰ったか茂」
父親がカウンターの向こうから声をかける、
「準備手伝うよ、親父」
そして、開店準備してしばらく時間したあと、ガラガラと戸が開いたとおもったら。
「こんばんわー、きちゃった」
「なんで、きたのかよぉっ」
「だって、好きにしたらっていってたじゃん」
そこには、転校生の畑田苗子と、その父親がいたのであり、これが2人の2回目の出会いであった。




