第13話 迷子の迷子の仔猫ちゃん第7話
「んー!!!」
中に入ってココアはやはり見学をやめておいたほうがよいと激しく後悔していた。
「ウナギってこんなにヌメヌメしてるんかいな・・・」
そう、彼女はウナギの実物を見た事がなかだたのである、写真ではあるのものここまでヌメヌメしている魚だとは思っていなかったのである。
「あかん・・・、意識が、いや最後はウナギがくえるんやからふんばらな・・・」
"・・・がでして・・・"グルグルとまわっている意識の中あまり聞こえていない従業員の説明に適当に頷くココアであり、やっと最後までたどり着く。
「見学おつかれさまでしたー、ではこれからウナギ丼をお持ちしますので、ここで少々お待ちくださいね」
案内していた従業員の声で (おもにウナギ丼)ハッと我にかえるココア、そこは4つほどの白いテーブルがあり同じく白いイスが各々4つ配置されている簡単な休憩所になっていた。
「おお、おおきに!」そういって礼を言うと、今で説明していた案内役の従業員が女性だという事に気づく、どうでもよいことなのだか所長が好きそうな黒髪のロングをポニテで結び、胸もそこそこ大きい女性だった。
「? どうかされましたか?」ココアがこちらを見て動かないので、たずねる従業員、「あ、ああーなんでもないです!!」少しごまかしながら席にすわるココア。
「はぁー、自分なにしてるんやろ」
席についた途端、猫を探しにきたのにウナギの養殖場見学をしている自分にぼやきはじめるが、それも運ばれてきたウナギ丼の匂いにふきとばされてしまう。
「はい、召し上がれ」そういって運ばれてきたウナギ丼はご飯がふっくら炊き上がっており、かけられたタレがウナギとともにツヤツヤと光っており食欲をおおいにそそるものになっていた。
「おおっ! いただきます!」ウナギとタレと炊きたてのご飯のハーモニーがココアを夢心地に誘う至福の時間がおとずれる。
が、そのような時間にも終わりがある、見学を終えて養殖場の外に出たときに気づいたのである。
「ここどこやろ・・・」
そうトラックの後をついてきただけだだたので場所がわからなくなっていたのであった・・・




