第10話 迷子の迷子の仔猫ちゃん第4話
「こんなもんかなぁ・・・」
少しめんどくさそうに貼り紙をしていくココア、まだ本番ではないといえ、夏のの到来がすぐそこまできている事をしらせる陽射しは十分に暑く、街並みを眩しく照らしていた。
「自分で刷っておいてなんやけど、よく考えたらこんなんでみつからへんて」
そんな事を考えていると、後ろから自分を呼ぶ声がするので後ろを振り返ると、そこには1人の老人がたっていた。
容姿は、先程圭吾が会った、青葉茂とにていてこちらは青色の作業衣を着ていてなにかしの職人をおもわせる風貌だった。
「あ、潮のおっちゃん!」
そういうとココアは手を振り駆け寄る、潮というのはさきほど圭吾とであった青葉茂の弟で、名は青葉潮という。
この近辺で少し名の知れた鰻屋「青葉」の店主である、ココアいわく"おっちゃんのさばく鰻は宇宙一品"らしい。
「ココアちゃん、また猫捜しかい? たいへんだねぇ」
「せやねんおっちゃん、今度はこの猫探してんねん、みかけたら教えてや」
ココアがそういってチラシをみせると、潮が軽くうなずく。
「この猫しってるぜ」
いきなりの手がかりに"えっ!"と驚くココア。
「うちの常連さんのペットさ、いつもケージにいれて来店してくるんだよ、おとなしい猫なんだけどねぇ」
「おっちゃんほんま! なんか心当たりあらへん?」
「そうやなぁ、確か海が好きって話聞いた事あるるな、ひょっとしたら海沿いにいるかもな」
「海かぁ、ここらへんで海いうたら"いろは街"かぁ」
ココアの耳が垂れる、いろは街とは宇宙からの移民や物品が集まる混然とした街で大阪で最初の宇宙特区の場所であり、そこで揃わないものないといわれているが、捜すのも容易ではない場合がおおい。
「まぁ、とりあえず近くまでいってみるわ、ありがとなおっちゃん」
「ココアちゃんも気をつけてな」
お互い手を振り合うとココアは海のほうに駆けていくのであった。




