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殺人日記  作者: 鬼火
7/10

三月四日 追記

 三月四日 追記


 もう遅い。

 もう遅い。

 もう遅い。


 彼は焚死(ふんし)した。


 なにもかもが遅かった。

 彼は死んでしまった。

 彼は灰になった。


 例えば私がネブカドネザルであったなら!

 私は私の偶像を建立し、彼に見せつけ、威厳によって炉の炎を七倍にしていただろう。


 では彼はさしずめシャデラクだろうか!

 炎を前に平生を崩さず、頑なに真実をのみ胸に抱く。


 私と彼、ネブカドネザルとシャデラクはともに炎へ身を投じよう。

 ネブカドネザルは燃え尽きるだろうか、王の尊厳の熱に耐え切れず。

 しかしシャデラクを殺すのは神の炎のみ。

 人間の王の炎などぬるま湯に等しいのだ!


 王は最期の瞳に彼をまざまざと見る。

 今にも燃え尽きる手を彼の頬へ差し伸べるだろう。

 二人は見つめあい、シャデラクは王の最期を記憶に焼き付ける。


「あなたこそ廉直の人であった。私の愛しい人よ」



 なんということだろう、私はネブカドネザルではなかった!

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