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脇役にだって物語がアルっ!  作者: Neu
第1章
9/11

~お父様搜索1~

……書斎ってどこ。


昨日、書斎に行くと決めたため部屋から抜け出した私は、お父様の書斎の場所が分からずにさまよっていた。


住み始めて2年以上立ってるのに、未だにわからない場所のほうが多いとか……広すぎやしませんかね


まあ、私がほとんど部屋から出なかったのが原因だと思いますけど……


覚えてないだけで、このくらいの年だと外に出ないのが普通なのかな。そんなこと無いと思うんですが


それにしても、どこだ……。


結構歩いたはずだけど、それらしき部屋が見つからない。


体力の限界が来る前に見つけ出さなければ




……………………………………




……良く考えてみたら書斎があるかどうかも知らないや。


そこにお父様がいるのかもわからないし


前世のイメージで勝手にお父様が、書斎にいると思ってました。



今までの努力って一体……orz



となると、お父様の居場所は誰か人に聞くしかないのかな


書斎なるものが存在するかどうかも知りたいしね




…………誰に聞けば良いのだろうか


まず、アンナは論外ね。連れ戻されるから。


他の使用人の人も連れ戻されるかもだからなしで


お父様は行方不明だし


お母様に至っては今日は家に居ないし



ーーあれ、私の味方いなくない?




………………え、どうすんの


私は革命さながら自由を掴み取らなければいけないというのに




まあ、とりあえず進みますか。ここにいてもアンナに捕まるだけだ



私はまた城の長い廊下を歩き始めた




…………………………


それにしても、今日は人に会わないね


運がいいのか悪いのかわからないけど



しばらく歩いてみたが誰にも会わない。


「だれか~いませんか~」


返事なし!と。ホントに誰もいないや。どうするかねぇ


「ちょうりばにでもいってみるか……」


そう、呟いて私は調理場に足を向けた


調理場の場所は、今日までの脱走時に確認してあるので迷わずに進むことが出来る


5分ほど歩くと調理場の前につく



中には入らないで、調理場の様子を伺うと


調理場の中では、何人かの料理人の人達が忙しそうに作業をしていた。


お昼ご飯が近いからね。


いい匂い……。じゅるっ


午前中、大分歩き回ってお腹が空いていた私は、料理の匂いに誘われて調理場の中に足を踏み入れた。


料理人の人達は作業に集中していて私には気づかない。


……つまみ食いさせてくれないかなぁ


調理場の中を食べられそうなものを探しながらうろちょろする。


完成して机の上に並べられた料理に手を伸ばす


……届かない。机高いよ


なんとかして食べようと、机の周りをくるくると回っていると


うわっ


誰かに後ろから脇の下に手を入れられて持ち上げられた。


「これで取れますか?お嬢様。」


持ち上げられたおかげで料理に手が届くようになった。


「りょーりちょーありがとー」


私を持ち上げてくれたのは料理長だった。


少し悩んでから料理の1つに手を伸ばす。


……うん、美味しい。


「おいしいっ!」


私が笑顔でいうと


「それは良かったです。」


料理長は笑ってそう返した。


私を床に下ろすと、料理長は私と向かい合う。


「お嬢様、これからは必ず私たちの誰かに声をかけて下さい。ここには包丁などの危ないものもありますし、火も使っています。


つまみ食いをしに来るのは構いません。というかむしろ歓迎します。でも、お嬢様にお怪我をさせるわけにはいかないのです。分かりますね?」


「……はい、ごめんなさい。」


怒られちゃいました。


料理長は私が素直に謝ると、笑顔で私の頭を撫でる。


「次からは気を付けて下さいね。……もう少したべてきますか?」


「うんっ」


私が頷くと、料理長は私の後ろにまわり脇の下に手を入れようとする


「お嬢様~っ!どこですか~!」


アンナの声が聞こえてくる。ヤバイっ!今日はまだ捕まるわけにはいかないんだ!


「りょーりちょー、アンナがきたからわたしもういくね!」


私は、料理長にそう言うと調理場の出口に向かう


「また来てくださいね~」


料理長の声を背に私は駆け出した。








お父様の居場所聞けば良かった……。












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