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脇役にだって物語がアルっ!  作者: Neu
プロローグ
4/11

~土下座とおばさんと私~

ちょっと長くなりました。

皆さん、おはようございます。ノアお嬢様こと鹿波です。あの後泣き疲れて、眠ってしまったようです。

色々と考えてみましたが、結局のところ死んでしまった今、どうする事も出来ない。ということで、せっかく転生したので今世は幸せに生き、大往生することに決めました。

元々、あまりうだうだと長く考えることのない性格なんですよ。

前世でお世話になった皆さん。私はここで強く生きていきます!



はい、ということでシリアス終了!


……っと、まずは~今の状況を確かめますかね。

部屋は、変わってないね。天井も周りのものも眠る前に見た景色と大体同じかな。見た感じだと時代的には中世のヨーロッパァ!って感じの家具だね。


……1歳児そんなに視力良くないだろとか言わない。異世界補正、異世界補正。何でもありなの


んで~。後は今寝てるベットがふかふかで高そう気がするのと、

さっきから土下座姿勢で動かない知子さん(メイドの子)くらいかな~。現時点だと。


ふむぅ、意外と情報が少ないですねぇ。まとめてみると

①ここ異世界……だと思う。

②私1歳児

③文明的には中世ヨーロッパくらい

④今世の名前はノア

⑤お嬢様って呼ばれる身分。メイドっぽい子(土下座)いるし

⑥異世界補正的なの若干


……少ない。前世知識使ってチーレム出来るかも分からん。

ま、魔法とかあるんですかね。そこんとこ詳しくお願い!


やること尽きた……。誰か~


……土下座の人は、どうするかって?どうもしませんよ。怖いし


暇よ、暇暇。赤ちゃんだから寝ることぐらいしか出来ないし。

待てよ……1歳児ってことは立てるんじゃない?1歳児ってなにが出来るんだっけ。意味のある言葉が喋れるようになってくるとか聞いたことあるけど。私、あーとかうーとかしか言えないしな。

あんまり喋んない子だったのかな。両親も近くにいないし、話しかけてくれる人が少なかったから、まだよく喋れないのかもね。


よし、立ってみよう。私はやるぜーー


無理でした。何なんでしょねぇ、この未発達具合は。この世界だとこれぐらいが普通なんでしょうか。


暇になったので布団の上でゴロゴロと転がる(これは出来る)。


ゴロン


ゴロン


ゴロン


……つまらないぃぃ!


きーーっ!何なのさ!これ転生失敗してない?チートですよヒャッハーが出来ないよ。


うー、魔法とか出ろー。


ベットの上に座り手を伸ばして指先に力集めてみるも何も起こらない。


「あーうぅあ!こんにゃろうぅ!!(赤ちゃんプレイって現実だとイジメにすぎないよ!こんにゃろうめっ!)」


私の、初めて喋った言葉は「こんにゃろう」でした。やっちまったな、おい。


「っんひぃぃ!ごめんなさいごめんなさい!」


……そういえばいましたね。土下座さん、いや知子さん。それにしても、何で土下座してんですかね。あー、私が泣いた原因が時間がほっぺたつついてたせいとか思ってるのかね。……でも、そんなに気にすることかね。泣いただけなのに。

偉い人のことは、よくわかんないよ。庶民だから


「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。クビにしないで~」


なんかすいませんね。別につんつんされて泣いたわけじゃないんですよ。


「これで、またクビになったらもう、行くところないんですよぉ。」


…………。


「嫌だ~。伯母さんみたいに行き遅れたくないよ~」


………………。


「独身を誇る悲しい大人にはなりたくない~」


……ごめん。


土下座しながら知子さんは、必死に謝り(?)続けている。ざ、罪悪感が……。


子供には大きすぎるベットから知子さんを見下ろしている私は、ハイハイをしてベットの端により知子さんを立たせようと手を伸ばす。


「あうー、おめん(あのー、ごめん)」


私が謝ると、知子さんは顔を上げる。


「お、お嬢様。」


謝っているのが伝わったのか、感動した顔つきで私に手を伸ばし返す。そして、その手が私の手に触れそうなほど近づいてくる。


ガチャ


部屋のドアが開き、20代半ばくらいの女性が入ってくる


ベットの上から手を差しのべる1歳児


感動した顔で、それに応える15歳くらいのメイド



ガチャン


部屋のドアが閉まる。


沈黙が部屋を支配する。


……。


ガチャ


部屋のドアが開く。


ベットの上で眠る1歳児


その側で控えるメイド


「アンナ、ノアのパーティーの用意は出来てるの?」


入ってきた女性は知子さん、いやアンナに話しかける。私のことをノアって呼ぶということは、もしかしてお母さんかな。


「ま、まだです。」


「そう、早くしてね。私の可愛い娘の1歳の誕生日パーティーなんだから。」


やっぱり、私のお母さんでしたか。いや、お母様のほうが良いのかな。私がお嬢様って呼ばれてるから。


「ふふっ。私の可愛いノア。」


うん。すっごい美人だ。茶色の柔そうな髪に少したれ目な優しげな茶色い瞳。


お母様は、ベットに腰掛け私を優しく撫でる。


こ、これは私の将来の美貌が保証されたも同然ですぞぉ!


「お、おお、おばーさま!」


部屋の中を再び沈黙がみたす。やっちまった。

ち、違うんです。お母様って言おうと思ったんです。


「お、おか、おばかさん!」


…………。言えない。


「お、おば……ママー!」


諦めたわけじゃないよ、戦略的撤退です!


「き、聞いた!?アンナ。今ノアが私のことママって!」


その前は無かったことになりました。分かってたよ。






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