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紫の灯  作者: 志水燈季
来店
2/57

2:残飯無し。

――何が、どうなっているんだろう…。


 俺は昼飯を食いながら、そう思った。

 

 「昼飯」とは言っても、いつも通り、独りで食ってはいなかった。

 いつも通り、質素なもんでも、なかった。

 

 「美味しいでしょう、ここのご飯。よく食べに来るの」


 ――ああ、確かに美味い。

 

 目の前の美少女は口いっぱいにご飯を食いながら――ちゃんと、合間に喋りながら。――俺に話しかけてくる。一言、二言ではあったが。俺が無言でも大して気にしてはいないようだった。


 

「ふう。食べた食べた。もういいよ」


 うわ、空だ。魚の天ぷらのセット頼んで、キャベツも残してねえ。皿の上に乗っかってんのは、ほぼ調味料。ソースにレモンにドレッシング……。


「よく、食うなあ」


 あ、思わず呟いてしまった。俺の一言に、本人はキョトン、とした顔で、


「そう?普通よ」

 

 と言った。



「でも、そこまでキッチリ食べる人もそう居ないでしょうね。――あなたたち、は別として。結構残す人だっているもの。だから、作る人にとってはさぞかし、作り甲斐があるでしょうね。残すのが嫌いなんていうカッちゃんみたいなお客さん相手は」

(まどか)さん。私は普通に食べてるだけよ。――それより、円さんもお昼?」


――普通だろうか?

 

 そんな疑問をよそに、俺の感情を代弁した女性と少女の会話はどんどん、進んでいく。


「ええ、今はそんなに人もいないし。(みやび)さんからお昼を頂いても良いって」

「そうなの。じゃあ、ゆっくりお話し出来るわね?少し、話したいことがあって」

「ええ、良いわ。じゃあ、お隣良いかしら?」


 どうやら、俺に訊いたらしい。


 ――出来ればあまり近付かないでほしい。

  そう思った。理由は判らない。ただ漠然とそう思った。ただ、近づくな、と。


 だが、口から出た言葉は違った。


「……どうぞ」


「じゃあ、失礼します」

 

 そう言ってその女性は座った。

 

 改めて眺めるが何故かは判らなかった。

 ――というか、この女性(ひと)確か、この店のウェイトレスだよな。この少女に連れられて入店した時はまだ人も多くて、「いらっしゃいませ」という声しか聴いてない。


「それで、お話しというのは何かな?夏摘(かつみ)ちゃん。料理、不味かった?それだけ食べていても君ならあり得る」


――あり得るのか!


「もちろん、違います。その前に確認しておきたいんだけど…」


 そう言って少女は…こちらを向いた?


「自己紹介、お互いにしてませんでしたね。今更ですけど…」



 

 


ここまで、名前持ち越すか!という感じになってます。申し訳ない…。下の名前だけみんな、出ましたね。

のんびりした展開の上、拙い文章ですがよろしければこれからも付き合って下さい。

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