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white snow―リメイク版―  作者: 紅騎士と黒猫
Hasemiya Ren 2
17/20

#17

 僕たちが車の修理にあたっている頃、二人の男女は体を寄せ合っていた。


 「ねえ、譲司……」


 「なんだ?」


 「私たちは、この中では他人でしょ」


 「それがどうした?」


 「もし、他人か身内。どちらかを犠牲にするとしたら?」


 「……他人、だろうな」


 「ええ。そう。私たちはこの中では他人。何かあった時に真っ先に犠牲になるのは私たちよ」


 由梨が言うと、譲司ははっとなって顔を青ざめた。

 

 「どうする?」


 「仲間割れを起こさせればいいのよ」


 すると、由梨は譲司に耳打ちした。


 「なるほど……」


 譲司はにやりと怪しい笑みを浮かべた。

 一方その頃、その様子をじっと見ていたスノーは、あの二人の男女を嫌悪するようになっていた。

 

 「お前らは手伝いもしないのか。そんなんじゃ車に乗せてやらないぞ」


 「……手伝いたいところだけど、人手が足りていたようだから」


 「じゃあ、外の見張りでもしろ。アンドロイドが来た時には悲鳴で知らせてくれれば一発だ」


 「く、車の修理の方にするよ」


 譲司はそう言って、蓮たちのほうにいった。

 由梨はスノーのことを恨めしそうに見つめ、譲司の後についていった。


 「ほら、やっぱり。あの男、私たちのことを嫌ってるわ」


 「そのようだな」

 

 「どうする?早くしないと……」


 「大丈夫だ。君のことは僕が守るよ」


 そう言って譲司は由梨を抱きしめた。 


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