プロローグ
中世ヨーロッパ、北欧北海帝国時代が舞台です。
徐々にグロテスクな表現が増えてきます。
健全とははっきり言い難い作品ですので、閲覧は自己責任で御願いします。
資料は色々なサイト様からお借りしています。
…ただ、あくまで創作なので、本当の歴史とは違ったり、全然関係ない話などがたくさん出てきます。
「あれ?これなんか違う…」なんて思うことは少なくありません。
むしろその方が多いです。
以上のことをご理解いただけた方のみお読みください。
プロローグ
もう、戻れないのだな。
あの日常に。
ああ、なんと惜しいことだ。
この体尽きようとも、私は探し続けるぞ。
後戻りはできないのだ。
あの時、お前は聞いたな。
「どうしても、行くのですか」
ああ、なんと優しき子よ。
我が憂き目を変わりに受け入れてもなお、あいつを許すというのか。
私はあいつを探さなければならない。
どうしても。
あの残虐な殺人鬼を、生かしておくわけにはいかない。
…そう、思っていたさ。
いつからだろうな。
怒りの矛先を向ける先が違っていた。
なあどうすれば良い?私は何がしたいんだ?
分かっているとも。矛盾していることなんて。
だがどうすればいい?
鬱陶しい感情が付きまとって、とめられない。
これが、人間というものか。
感情に左右されるのが人間だというのか。
…いや、違うはずだ。
違うと私は信じている。
…ああ、でもだめなんだ。
どうしてとめられない…
人を、殺してしまう。