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『神ノ技能 魔方陣転写』をもらいました。能力も見た目も人外ですかね  作者: とみっしぇる


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46/65

46 倉庫の戦い

夕方6時。


日が傾き、もうすぐ薄暗くなりそうだ。


すでに晩御飯を済ませた人もいれば、酒場で労働後の一杯を楽しむ人もまだ多い時間帯。


平和なマイリの街の中に警笛が鳴った。


音色は魔物の侵入を示すものだ。


その魔物とは・・


「私だ!」


今、私ことアヤメは、悪名高いダンガル商会で人探しに取りかかる。


「死んだふり作戦」のあと、街の近くまで戻った。新しいスキル、ハサミ虫からもらった「ロングテイル」と蟻からもらった「蟻マスク」を試用したあと、異形変身。


頭は新防御スキル「蟻マスク」で顔を変え、「ヘラクレスガード」「身体強化」「ビックアゴー」「下半身ポイズンニードル」「ヒレの羽根」を多重発動。


一旦、隠密スキルで身を隠し、ギルドの前で姿を現した。


住民はパニックになったが、剣を構えてギルドから出てくる猛者も5人いた。


そこで私は、ダンガル商会に乗り込む「魔獣」の気持ちになって、架空話を語ってみた。


「子供・・ダンガル・・ヤリステ、ナントカ子爵に、コロサレタ」


「は?ええ?」


「ヤツラノ匂い覚えテル。仇ウツ。ヤツラ殺す。お前達、手をダスナ!」


ギチギチギギギ、オオオオオオ!


吠えたあと、隠密三種セットを発動して姿を消した。


剣を構えていた冒険者達はへたりこんで呟いた。


「聞いたよな・・。この街の厄介者どもが、魔獣を呼び込んだぞ・・」

「あ、ああ、馬鹿商会とゲス貴族だな」

「ギルマスに報告だ・・」



私はダンガル商会に行って、門を蜘蛛の糸で乗り越え侵入したところだ。


「魔力ソナー」を発動。残念ながらヤリステと鬼の牙のリーダーがいない。


だけど、ザハンはいた。


ちょうど、用心棒、兼裏仕事要員の奴ら12人が、1辺30メートルの空き倉庫の一角で大声で話しをしていた。


「そんで、アヤメとかいう女を退けた訳よ」

「そうそう、ザハンさんの太刀筋に、女が全く付いてこれませんでしたからね」

「川に飛び降りられたのは、もったいなかったな」


私に勝った気になっていたザハンもいた。


「第2ラウンドのスタートよ」


倉庫の扉を閉め、スパイダーネットで固定した。


「何か言ったか・・うおっ」

「魔物か?」

「なんでこんなとこに」


今回は最初から異形変身全開。


尋問用にスパイダーネットで2人を拘束し、狩りのスタートだ。


10人の男が剣を構えて迎撃体勢を取っている。


お尻をメガスズメバチに切り替えた。


「両手から蜘蛛の糸」


しゅぱっ、しゅぱっ。


2人の男に飛ばした糸の片方は避けられたが、1人はキャッチ。一気に引き寄せて、ポイズンニードルでお迎えしてあげた。


ドシュッ!異形剣のこめかみ一撃だ。


次はお尻を女郎蜘蛛に切り替えた。多重変身、短時間切り替えで、気持ちが高揚する。


女郎蜘蛛、メガスズメバチ、熊、デンキ鯰、黒猫、クワガタが一斉に、自分の力を使って目の前の獲物を補食せよと叫んでいる。


トノサマホップで跳んだあと、女郎蜘蛛のお尻からから糸を天井に飛ばし、手から出した糸では男を捕まえた。


男には私と一緒に空中ブランコをしてもらい、十分に勢いがついたとこで高速単独飛行に挑戦してもらった。


私の中の「化け物達」が女郎蜘蛛を使いすぎだと騒ぎだす。


仕方がないので降りて、エレキガンで2人、スライム酸で3人、ポイズンニードルで2人を仕留めた。


「さ、ザハンがメインディッシュよ」


「な、なんで化け物が俺の名前を」


「いやね、忘れたの。アヤメよ。ちょっと前に、鬼の牙に崖から落とされたアヤメ。昼間も戦ったじゃない」


「え?アヤメ・・その姿は・・」


「あなた方に復讐するチャンスをもらったの。だから・・」


「ち、ちくしょう」



「地獄を味わってもらうために、異形の力を手に入れたの」





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