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43話:保留

毎度お待たせしてしまい、申し訳ございません。

久々の更新になります!


「俺が……眷属に?」


「そうさ。ボクは君に興味を持った」


 藤色の神はそう言ってくるが……


「け、けけけ眷属!?」


 俺が驚く前に、隣の二人が目を丸くしていた。


「なんだ、ボクが眷属としてスカウトするのがそんなにおかしいか?」


「おかしいというか、ケイオス様は今の今まで眷属契約をしたことがなかったではございませんか」


「しかも彼は人の子ぞ。神界の者なら納得はできるが――」


「別に誰を眷属にしようが、ボクの勝手でしょ?」


「「うっ……」」


 一瞬。

 とてつもない圧が二人に襲い掛かった。

 

 たった一瞬だったのに、なんなんだこの圧は……

 これが神という存在なのか?


「んで~どうかなボンドくん。あ、もちろん今後も人界で騎士として生きることは可能だよ。神の眷属といっても空間を飛び越えてまで従事しろとは言わないから。まぁ……普通の人間として生きることは難しくなるだろうけど」


「それはどういう?」


「私から説明しましょう」


 横からクリークの声が。

 そしてクリークはコホンと咳ばらいをすると、説明を始めた。


「神の眷属というのはいわばその神族の一族になることを指します。神々はそうして眷属を増やし、一族を発展させていくことによってより上位の神位に到達することができます」


「つまり、眷属になると人界でいう家族みたいな関係になるということですか?」


「人界で例えるなら、そんな感じです。そして眷属になったものは主神の力の一部が分け与えられます。ケイオス様の場合、空間と時を操ることができるのでそれに準じた能力が手に入るということです」


「ま、マジか……」


 そんな能力手に入れたら人の領域を大きく逸脱することになる。

 さっき本人が普通の人間として生きるのは難しいといったのはそういうことか。


「でも悪いことばかりじゃないよ。神の眷属になれば、この神界を自由に出入りできるし、人界で言うなら神器と呼ばれる武器も目覚めさせることだってできる」


「神器?」


「聞いたことないかい? 神界より召喚されし7つの神器。その力は世界まるごとを喰らうほどと言われている」


「そういえば小説とかでそんな内容を見たことがあったような……でも本当なんですか? 世界をまるごと喰らうだなんて」


「ああ、あれは本当だよ」


 躊躇いもなく、神ケイオスはそう言う。


「ぶっちゃけ7つの内の一つの神器でも世界を滅ぼそうと思えば滅ぼせるからね。7つ集まれば、確実に世界は吹っ飛ぶってだけで」


「う、ウソだろ……」


「ウソじゃないよ。更に裏話を言うと、その神器は神界からすれば産業廃棄物みたいなものだったらしいから誰かが人界に捨てたって噂だよ。あとはゴミ出しの時にうっかり捨てちゃったか」


「うっかりって……」


 産廃認定で人界に捨てるとかどんなギャグだ?

 しかも世界そのものを滅ぼせる武器を……


「ま、神々も馬鹿じゃないからその辺にほっぽりだしたわけじゃないだろうから安心して。それよりも眷属の件、どうかな!?」


 どうって言われても……

 そんなすぐに決断できることじゃないし。


 とかいって神様の好意を無下にすることもできないし。


 それに今の俺にはするべきことが……


「正直、色々と混乱していてすぐには返答できないです。すみません」


 正直に。

 今思っていることを伝えると、神ケイオスは頷いた。


「そうか。確かにいきなりだったからね。キミも少しは一考する時間が必要だろう。返事はまた今度会った時にでもしてもらうよ」


「ありがとうございます」


 すんなりと了承してくれた。

 隣の二人は断った瞬間、少し苦い顔をしていたから、もしかしたらと思ったけど……


「それに、キミとはこれからも会う機会が多くなるだろうしね」


「えっ……」


「ふふふっ。それじゃ、ボクはこの辺で失礼するよ。二人も人界での任務、頑張ってね」


「ありがとうございます」


「お主もまた人界で下手なことをやらかさないようにな」


「さぁ、それはどうかな? それじゃあね~」


 そういうと、神ケイオスは影のように姿を消した。

 あの最後の言葉はどういう意味だったのだろうか。


 次に会ったときは例の返答もしないといけない。

 ただでさえ、忙しい時なのに……


「……また考えることが増えてしまったな」

いつもご愛読、ありがとうございます。

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