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13話:試験開始前


 国王との面談から少し経ち、場所は王宮内にある訓練施設。

 俺は来るべき戦いの準備を施設内の更衣室で行っていた。


「やっぱり、お父様はそう言ったのね」


「まぁ予想は出来たことだから、後は認めてもらえるように全力を尽くすだけさ」


 更衣室にはフィオナがいた。

 検査を終えて戦いの応援に駆けつけてくれたのだ。


「で、君はなんでここにいるんだ?」


 一応ここ、男子更衣室なんだけど。


「別にいいじゃない。今は貸し切りなんだし、誰もいないんだし、バレなきゃ問題ないんだし」


「そういう問題じゃない気がするが……」


 王族の人間がバレなきゃ大丈夫とか言って良いのだろうか……


「そう言えば、ティアナは?」


「あの子ならもう観客席にいるわよ。お父様の勇姿を見るんだーって言って」


「ああ、今陛下がデモンストレーションをしているんだっけ?」


「そ。ああ見えて結構目立ちたがり屋なのよね……お父様は」


「でもなんかえらいことになったな。まさかここまでの騒ぎになるなんて……」


 これから行われるのは俺が指導騎士として認めてもらうための試験だ。

 内容は単純で、陛下と一対一の模擬戦をするというもの。


 認められれば即内定。

 認めて貰えなければ、指導騎士にはなれない。


 至って単純だ。


 試験を行う理由は他でもなく、俺がフィオナたちの騎士になるに相応しいかを判別するためだ。


 どんな立場であれ、物事には適性というものがあるからな。


 もしかしたら、俺がフィオナたちの指導騎士に相応しくない可能性だってある。

 それを見極めることが重要なのは百も承知だ。


 俺も前まで人を管理する立場だった故に、騎士団で同じようなことをしてきたから試験を行うことについては納得している。


 が、一つだけ問題が発生してしまった。


 模擬戦の噂を聞きつけた他の騎士たちが訓練場に押し寄せてきたことだ。

 

「一体、どこから情報が漏れたんだか……」


「分からないわね。あんたとの会話を誰かが聞いていたのかしら?」


 おかげで訓練場の観客席は王宮騎士たちで溢れているとのこと。

 まぁそれもそのはず、国王自らが模擬戦を行うなんて滅多にないことだからな。


 騎士王とまで言われた人間の剣を一目みたいという理由で集まったのだろう。


 気持ちは分からなくもないが……


「やりづらいな。模擬戦にギャラリー付きなんて初めてだし」


「なってしまったことは仕方ないじゃない。あんたはあの時みたいなカッコイイ剣捌きでお父様を圧倒すればいいのよ」


「簡単に言うなぁ……」

 

 騎士王を圧倒出来たらそれはそれで困るな。

 そんなことはないだろうけど。


『それでは、これより模擬戦を開始致します。参加者は闘技場にお集まりください』


 音響魔法によるアナウンスが流れる。

 その放送と共に会場内が盛大にどよめく。


 この盛り上がりようは尋常じゃないな。


「さてと。んじゃ、行ってくる」


「頑張りなさいよ。予め言っておくけど、落ちたら承知しないからね!」


「おう、頑張るよ」


 プレッシャーをかけてくるフィオナにそう答えると。

 騎士王との勝負へと向かうのだった。

お読みいただき、ありがとうございます!

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宜しくお願い致します。

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