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呪われ魔導師と秘密の至宝  作者: 七縁ささみ
二章
121/150

121、探索ツアー 其の1

毎日暑いですね!

皆様くれぐれもご自愛下さいませ。


遅刻うぅうごめんなさいぃぃぃ_:(´ཀ`」 ∠):

 

 ギデオン達が拠点としていた洞内の遺跡から山腹の地表に土魔法を介して出てきた約四名は、簡単な自己紹介と週末までの予定を話し合う為、少し開けた場所を目指し下山していた。


 全体的に土と火の魔力属性に親和性が強いギデオンとチェリー姐さんは、どうやら通じるものがあるらしく、違和感なく互いを認めている様子だった。


 ギデオンが拠点から持ち出した旅の荷も快く背に負い、ギデオンの足では渡れない幅の谷や川があればグランジエールと共に背中に乗せて移動もした。


 青ひよこ的には魔力の属性のみならず、性質も物理特化な豪胆さなどが似通っていると感じていたのだが、それを言葉に出してはいけない事はきちんと理解していたので、概ね道行は平和なものだ。


 週末のレオナルドの送迎時に、青ひよこ以外のニューカマーにはある程度の上司命令的な指導が入る事は想像に難くないが、留守番組になるであろうチェリー姐さんへの簡単な話は通しておくべきだと考えたグランジエールは、東の海岸へ探検に向かう道すがらの休憩中改めて、義父について話し始める。


『チェリーねえさんは、ボクのちちうえがおむかえにきたとき、おそらくげんちでたいきかじゆうこうどうっていわれるとおもうんだ』

「それは‥‥」

『ひよこもおるすばん。ギデオンはちちうえたちと、めんせつというかかおあわせがあるはず』

「儂は若さまの従者的な位置付けと聞いておる。修行の間は、お側にいる約束なんだが」

『うん、それであってる。ボクのそばにいるのであれば、ボクのだいじなそんざいについてはしっておいてもらわないとだから』

「ふむ‥‥」


 レオナルドにもある程度グランジエールと共に居る事で免罪になると聞かされているので、勿論否やは無い。


 ただ、青ひよこにしてもチェリー姐さんにしても、週末の面接以降は別行動と言われているのが少々理解が及ばないだけだ。


 その思考をある程度予想していたのか、グランジエールは三人へ花緑青の瞳を巡らせてから声を落として話し始める。


『ギデオン、ちちうえにおあいしたとき、どんなかんそうをもったかきいてもいい?』

「は、そうだな‥‥超常の存在はその権能の強さに比例して、天上の美を持ち得ると伝え聞いてはいたが。本当なのだな、と‥‥」

『うん、ボクはエルフをみたことはないけれど、がいかいできくいちばんうつくしくちからをもつしゅぞくがそうだといわれているんだよね?』

「まぁ、一般的にはこの辺りではエルフが一番魔力量も技術も、優れた種族という認識だわな」


 慎重にそう言葉を紡ぐギデオンは、もうすでにレオナルドと対面をしているので若干含んだような言い回しになるのは仕方ない。


 その発言を、チェリー姐さんも頷きを返して同意を示す。


『ただね、がいかいのひとぞくをはじめあじんしゅといわれるエルフやドワーフやじゅうじんなどのしゅぞくには、もうあまりみじかなかみのまつえいやせいれい、ようせいやせいじゅうにあまりそうぐうできないのがげんじょうだよね?でも、チェリーねえさんや青ひよことか、そっちがわのじゅうにんにとってはどうしようもなくおそれひかれる、じつざいするチカラそのものがあるものなんだ。それこそ、じぶんじしんのいしのチカラではどうしようもなく、ひきよせられる』

『‥‥‥』


 グランジエールが何を言いたいのか、青ひよこはレオナルドやアレンハワードとの対面経験がある故に、背筋に冷や汗が伝う心地になる。


 外界にて表立って広く活動する妖精族や精霊種は、自分たちを含め確かに極少数だ。


 そして更に上位精霊や神の末裔も実在する次元を、存在する長さに比例して認識している。


 実際人族の国家でありながら魔道王国と呼ばれるネヴァンは、ほぼ人族の国家でありながら他国とは一線を画すと言われているが、実際に他国の民との交流が地理的に厳しく本当の事は分からない。


 けれど、青ひよこは一度対面したアレンハワードが纏う風の色濃い魔力から、彼がその魔道王国の出であると感じている。


 そして、どう言う訳か激しく慕わしい、不思議な引力を感じたのだ。


 あの感覚が、不思議な本の罠に吸い寄せられそうになったあの感覚があるが故に、グランジエールの言う週末の同行は禁じられているのだろうと察する事が出来た。


 何よりも自分よりも猪突猛進な傾向のあるチェリー姐さんは、間違いなくお留守番なのだとも理解出来たが、青ひよことしては逃げ隠れるべきかこれを機に対話に励んでみるべきなのか、少々悩ましいと思ったのも仕方ないのだろう。








 * * * * *







 週末の件は皆がそれぞれ頷いた形で一旦終わりとなり、本日はギデオンと青ひよこに兼ねてからレオナルドから観光?を勧められていた東の岸壁下の洞窟探検に向かう事になったのだが、チェリー姐さんの移動時の調整とグランジエールの魔力に頼らない肉体強化が課題となっていたので、余裕を持って東の果てまでは青ひよこの土魔法での移動を使い、洞窟に到達する辺りからギデオン以外は自力での移動となった。


 とはいえ、青ひよこからすれば勝手知ったる場所の様子であるし、ギデオンにしても洞窟を歩くのは慣れたもの。


 相変わらず狭い場所が物理的に苦手なチェリー姐さんが通れるルートを選びながら、再び西へと洞窟内を進んだ。


『てっきりボクは、ふねでもつかうんだとおもってた』

『あちらは途中から、ちょっとした罠や仕掛けがあるのですピヨ』

「ほぉ?カラクリでも使っているのか?」

『ああ、元からそういう部分もあったピヨ。流用もしてるって、爺様が』

「流れる温泉、有り‥‥か?」


 本来入ると思われた海から崖が穿たれ水路のようになった洞窟を行くのかと思いきや、九十九折りに崖を下った途中に、目立たないながらも幾つかの洞窟の入り口があり、その中のチェリー姐さん通行可な規模の一つを青ひよこの案内によって探検中である。


 そして先ほどの青ひよことギデオンの会話により、グランジエールの中で義父のあの含みのある探検ツアーの提案は、恐らくギデオンによる罠回避もしくは起動スイッチを探りながらの絶叫ツアーの提案だったのでは無いかと感じた。


 もしかすると、今回このルートで平穏無事な探検をしてしまうと、後日やり直しを申し渡される可能性もあるのではないか。そんな気までしてしまう。


 皆が最後の欲望の呟きを流して押し黙る。


 恐らく青ひよことグランジエールは同じ考えに至っているのか、表情がすとんと無くなってしまっている。


『若さまぁ‥‥‥』

『う"ぅん‥‥‥これは、もどらないと‥‥ダメかな』


 記録の魔導具も洞窟に入ってから常時起動中なので、今後の為にも実体験しなくてはという謎の使命感も湧き上がってくる。


 将来、ルーナエレンが絶叫お船探検ツアーを体験してみたいと言い出した際、危険が無いよう先回りなり整備なりがきっと必要になるに違いない。


 青ひよこにしろ、ギデオンにしろ、チェリー姐さんにしろ、色んな意味で丈夫な部類。

 皆んなで体験すればきっと怖くないし、素敵な改善案や着眼点がある可能性も否めない。


 少々思考が迷子になりかけているグランジエールの頭の上で、青ひよこがポツリと呟く。


『夏にはきっと、楽しい催しとなるですピヨ‥‥‥』









お読み頂き、有難うございます٩( 'ω' )و


もう、毎年自由研究のテーマ探しやらお膳立てをしているのに、何故終わらないんだっ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾


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