冒険者ギルドへ
目を開ければライトアップされた噴水。
はじまりの街の名物の一つと言っても過言ではないレベルだ。思わずうっとりと見つめていたが、まわりが少し騒がしくなってきたのでそそくさと移動を開始してもらう。
現在私は妖精のご好意により初期装備に仮面を追加してもらって、それをつけている姿だ。黒い狐の仮面だが、目立つねコレ!
「えーと、ザイン。冒険者ギルドに向かいたいのだけど」
「ブモ」
とりあえず、と目的地を口にするとザインは頷いた後歩き出す。……ええ?ザイン道わかるの?
ちらちらと向けられる街にいるプレイヤーの視線に多少キョドりつつもギルドへと到着した。ザインがギルド知ってることにびっくりだよ。
ギルドには人はあまりいなかった。時間帯の問題かな?
ザインがそのままカウンターに向かってくれたので、ギルドの受付嬢に説明を頼む。簡単な使用方法などなど。
ギルドで受けられるクエストの種類は4つ。採取クエスト、討伐クエスト、護衛クエスト、職業クエストだ。
採取クエストは文字通り。指定されたものを指定された数だけ持ってくる。モンスターを倒してドロップしたアイテムも採取クエストに分類される。
討伐クエスト、これは事前にクエストボードから依頼を持ってきて職員に渡し、カウントカードという特定のモンスターを倒せばカードにその数が記録される特殊なアイテムを貰ってから討伐へと向かう。
護衛クエスト、一定以上の信用度がないと受けられないので今の私には関係がない。
職業クエスト、その名の通り自身の職に関係するクエストである。
「さっそく依頼を請けてみますか?」
にこにこと笑う受付嬢に本の少し悩んだふりをしてみてから頷く。受けてみます、と。