仲間集結
遅くなりました
数日間貧血気味でめまいに襲われ、書く気力が起きなかったんですが、今日から随時更新していく予定です
「……お、お前達何でここに?」
俺は強力な攻撃を受けて押されるカオスに驚く暇もなく、やってきた六人に驚いた。
新たに来たのはリフィア、ナティア、ディメス、メティ、グラン、フィネアの六人だった。全員無傷ではなく、治療したのか大きなダメージはなさそうだが、魔力がかなり減っていて万全じゃない。
そんな状態だというのに、全員がここに来ていた。
「……何でって、シューヤのピンチに現れるのが私達じゃない?」
「……ふん。あの程度の敵に情けないぞ、シューヤ」
「……当たり前ですよ、主。私の命は主のためにあるんですから」
「……まあ、お兄ちゃんの尻拭いくらいは妹がしてあげないとね」
「……ご主人様は私が助ける」
「……シューヤさんには生きてもらわないと困りますから」
フィネア、グラン、ディメス、リフィア、ナティア、メティがそれぞれ言う。
「……お前達、勝てる自信があってきたのか?」
「「「……勝つ!」」」
俺が少し不安に思って聞くと、全員でキッパリと言い放った。……つまり勝てる保証はないと。
「……じゃあ休んでろよ。そんな状態でカオスに勝てると思うなよ。めっちゃ強いんだからな、カオスは」
「……ご主人様はどっちの味方ですか」
俺が六人に忠告すると、アーティアに呆れられてしまった。
「……とりあえず回復するまで待ってろ。俺が時間を稼ぐから」
「……稼げるの?」
「……稼ぐ!」
俺が言うとフィネアが少し悪戯っぽく笑って聞いてきたので根拠なく告げた。
「……やっぱり無理そうなんじゃない。いいわよ、私達は充分休憩してこっちに来てるから」
フィネアは苦笑して言うが、もうホントに限界だろう。俺がここに到達してからそこまで経ってない内にアーティアが来て、アーティアが来てからすぐに六人は来た。相当無理してるハズだ。
「……だが、手はある。カオスは叫ぶことで能力を加算するのか解放するのかするんだが、一撃で消し飛ばさないと高速再生してしまう。俺がカオスを吹き飛ばす可能性のある術式が一個あるんだが、それを使えば魔力が切れない限り俺は死なないし、カオスとも互角に戦える、と思う」
俺は自信なく言った。……だって扱いが難しいんだよ、あれ。一回使ったら暴走して辺り一帯を消し飛ばしちゃったからな。威力は保証出来るけど、上手く扱えるかどうかが分からない。
「……ならいいけど、危なくなったら助けるわよ」
フィネアは渋々という風に頷き、アーティアがすぐに治療を始める。……よしっ。これであとは俺が頑張るだけだ。せっかくこいつらが見ててくれるんだから、俺がどれ程成長したかどうか、見せてやろうじゃないか。
こいつらが後ろにいるとなると、不思議と力が湧いてくるように感じる。アーティアと二人でも一人の時より良かったが、七人が俺の後ろにいるのは、かなり力が湧くように思えてくる。
「……んじゃいくぜ。第五術式、機動!」
俺はニヤリと笑って、叫ぶ。……だが変化が起こった雰囲気はない。そういう術式だからだ。
第一が術式を全身で使えるようにする、第二が術式の効果を格段にあげる、第三が身体能力を極限まで上げる、第四が超高速再生が出来るようになる、ときて。
第五術式は想像力が全ての術式だ。既存の効果に頼ることは出来ないが、逆にいえば想像力によって無限の力を発揮する。
「……失敗?」
後ろから失礼な声が聞こえる。
「……失敗じゃねえよ。これが第五術式の効果だ」
俺は後ろを振り返ってニヤリと笑う。
「……っ! ご主人様!」
そこで俺が後ろを見たのを好機と見たらしいカオスが触手を伸ばしてきたようで、アーティアが警告の声を上げる。
「「「っ!?」」」
三本の触手が俺の身体を貫いた。だが、血が出ない。グシャリというような嫌な音も聞こえない。おそらくカオスも手応えがなくて驚いていることだろう。
「……別に、偽物な訳じゃねえぜ?」
俺は言って、全身から風の刃を噴き出して触手を切り刻む。
「……悪いがカオス、お前じゃ今の俺に勝てない」
俺は余裕たっぷりに言った。……もちろん内心ではビビりまくりだ。今ももしかしたら発動してなくて死ぬかと思ったし。第五術式を発動すると第一から第四までが効果なしになるからな。込みってこともあるが。
「イイイィィィィィィィアアアアアァァァァァァァ!!!」
カオスは俺に苛立ったのか、叫び声を上げて触手の数を増やし速度も上げて俺の身体をさらに貫く。だが俺の今の身体はあらゆる攻撃をも受けつけない。
「……悪いな」
俺は全身をフツフツと沸く溶岩に変えて触手を焼き尽くす。
「……第五術式は俺の身体を属性そのモノに変える術式で、発動させる属性は俺の想像で決まる。つまり想像力がモノを言う術式って訳だな」
俺はそこで能力を明かす。特に意味はないが、ゆっくりとカオスに歩み寄っていく。本来ならここまでの余裕はない。第四術式だとある激痛もなく、攻撃を受けない。まさに無敵状態になるという訳だ。
「……悪いが時間がない。すぐにぶっ倒してやるぜ」
言うが、真の狙いはそこにはない。七人からカオスの意識を逸らせればいいだけだ。
「……お、らぁ!」
俺は両腕を巨大な雷の腕に変化させ、指の先に爪を作り出して腕を交差するように切り裂く。
さっきは一点集中の攻撃だったからカオスを切り裂けたが、雷単体ではカオスにダメージを与えられるハズもない。
だが他の属性を使ってる訳でもない。ただ、雷の威力が俺の使える最大で、しかも属性を最大限に発揮出来る第五術式ならではだ。
「……さて、覚悟しろよ、カオス」
俺は言って、全身から空気を焼き尽くす溶岩を噴き出した。




