第22話 結成!トラブル対策部!
第22話 結成! トラブル対策部!
城西高校はとても広いため毎年のように文化祭や行事ごとでトラブルが起きる。
どうやら俺とレインは熊田を退治した功績を認められたらしく、長月先輩権限で文化祭実行委員トラブル対策部に所属させられた。
「ごめんね! こんなめんど、大切なこと頼めるのは君たちが適任だったの! 大きなトラブルとかはこっちでなんとかするから小さいトラブルとかをじゃんじゃん解決してね☆」
「おい、今面倒って言ったろ」
「言ってないよ☆」
「言った」
「言ってない☆」
やっぱり面倒事に巻き込まれてしまったと頭を悩ませる俺とは対照的に、レインはとても楽しそうだった。
「一般人のトラブル解決はあっちの世界でたくさんやってたから自信あるわ! なんだか勇者時代を思い出すわね」
一般人のトラブル解決か......
ゲームで言うサブストーリーとかサブクエストのこと言ってるのか。
確かにサブクエストは素材集めのためにたくさんやり込んでたな......
レインがやる気になるわけだ。
「えっと......ユウシャ? って何かは分からないけどやってくれるってことだよね? はい、これ第2会議室の鍵だからこれから城西祭までそこが君たちの活動拠点だから、ヨロシクね☆」
そう言うと長月先輩は俺の手に何か書いてある紙を置き、
「それ、アタシのイソスタのIDだから何かあればそこに連絡してね☆」
それじゃっというと誰かを待たせているのか足早に会議室を後にした。
......
「ギャルのイソスタ、ゲットだぜ」
「やっぱり会議室でもレンの上に座っておくべきだったようね!」
ーー何故かレインが俺に掴みかかってきた!
ーーー
あのあと紙をやぶこうとしてくるレインと取っ組み合いになり、普通にステータス差でぼこぼこにされてしまった。
なんとか紙は死守したが、レインの機嫌が悪くなっていたので、自作ゲームで稼いだお金を引き落としてレインにも俺と同じスマホを買い与えた。
その日に作ったレインのイソスタのアカウントは一瞬にしてフォロワー1万人を突破した。
城西の生徒数は1500人はいるのだがその人数が全員レインをフォローしていたとして残りの8500人は誰なんだ......?
アイコンはさっき撮らされた俺とのツーショットだったので俺の顔も1万人に見られてしまったと思うとなんか嫌だ。
ちなみに俺のフォロワーは40人ほどでほとんどがクラスの連中、中にはポニテ先輩と長月先輩、ヒナ、そしてレインがいる。
レインの唯一のフォロー中が俺1人なので知らない奴からむちゃくちゃフォロリクが来るが全て無視した。
というのも何人か通してしまったらDMでレインとの関係をしつこく聞いてくるような輩ばっかりだったので怖くなって削除してしまったのだ。
「イソスタこえー......」
俺みたいなやつには絶対に向いてないアプリナンバーワン過ぎるなと帰りながら思っていると、
「なにかしら?<メッセージが届きました>?」
といいってレインがおそらくイソスタに届いたDMを確認しようとした。
嫌な予感がした俺はレインからスマホを取り上げ、中身を確認してみると
......
案の定変なおっさんからの自撮り写真だった。
写真には典型的なおじさん構文とデートに誘うような文言が添えられており、とても気持ちが悪い。
チン凸じゃなくて良かったとも思うが、こんなのレインに見せる訳にも行かないので、1万人のアカウントは削除し、新たに小規模のアカウントを鍵垢にして作ってやった。
せっかくの1万人が......などとレインは嘆いていたが、どうせさっきのおじさん同じようなヤツばかりだろうと思うので嘆く価値は無い。
俺がプロフィールに城西高校と書かれているヤツだけは通していいと伝えると不満気ながらもわかったとレインは言う。
そんなレインの頭を撫でながらフォロワー数を改めて見ると
......
「1500人、本当に城西高校のヤツら全員フォローしてたのか」
ーーー
次の日からは目が回るような忙しさだった。
長月先輩が<小さなトラブル関係は第2会議室まで>とイソスタで宣伝してしまったせいで普通のトラブルからしょーもないものまで様々な話が持ち込まれた。
俺たちが活動を初めて一番最初に扉を開いてきたのはポニテ先輩だった。
「や、来ちゃった」
「来ちゃったじゃないわよ、今すぐ帰りなさい!」
手を挙げながらそう言うとポニテ先輩は部屋に入って来、俺とレインに対面する形で座る。
レインは相変わらずポニテ先輩を敵視しているのか顔を合わせて数秒で喧嘩を吹っかけた。
「まぁそんなこと言わないでよ、私だって傷つくんだよ?」
「ならレンに唾をつけるのはやめなさいよね」
「それは無理かな」
「だったら帰って! ほら早く帰って!」
「まあまあ......それよりポニテ先輩、どうしました?」
しっしっとポニテ先輩に向かって早く帰るようにジェスチャーで伝えるレインを宥めながら、ポニテ先輩の来た理由を聞く。
「ポニテ先輩......一応私には天宿サヤっていう名前があるんだけどね? ......ねえなんでショック受けたみたいな顔してるの? 髪型ポニーテールにしてるだけでその名前になるわけないでしょう?!」
まじか、ポニテ先輩ってポニテ先輩っていう名前じゃなかったのか。
俺は軽くショックを受けながらも天宿先輩の話を聞く。
「実はね、城西祭の最終日にある後夜祭で一緒に踊らないかなっていうお誘いをしに、きた、んだ」
「何回言ったらいいのかしら、レンはあたしのなんだからあんたと一緒に踊るわけないでしょ!? 帰って、ほら早く帰って!!」
天宿先輩の言葉を聞いたレインが先輩が話している途中から肩を掴み激しく揺らす。
「あはは、あんまりからかわないで下さい先輩。本当の用件は別にあるんじゃないですか?」
「うーん、レン君は中々ガードが堅いね? それじゃ本当の用件についてなんだけど、2人は城西高校にまつわる怪談話って聞いたことあるかな?」
ポリポリと頬をかきながらも先程までとは打って変わってキリッと真剣な表情に切り替わった先輩は、そんなことを話始めた。
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