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君に花束を贈ろう

作者: 山羊ノ宮

君に花束を贈ろう


馴れないものだから、少し気恥ずかしくて

透明人間の視線を気にしてしまう


マーガレット

放射状にのびる花弁

花屋の店員さんに選んでもらったものは、少しピンクがかっている

花言葉は『誠実』


走りたくなる衝動

けれど、花の香に心落ち着かせ

君の元へ


ピンクのバラ

つぼみが少し開いたような形

この花があるだけで、花束って感じがする

僕の自己満足だけれど

花言葉は『気品』


インターホンを押すと君の声

どたばたと物音

はやる気持ちは僕だけじゃない

大丈夫、僕は逃げたりしないよ

だから、少し落ち着いて


かすみ草

可愛らしい白い小さな花がたくさん咲いている

予算の関係で少しだけ多めに

花言葉は『純真なる思い』


そして、君は慌てて僕の前に現れる


君に花束を贈ろう


君は驚いて、それから

笑顔の花が咲いた

僕の一番好きな花だ

温かくて、見ているだけで幸せになれる花

世界中のどんな花よりも綺麗な花

花言葉は


『君といつまでも一緒に』


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― 新着の感想 ―
[一言] とっても気に入りました。 笑顔の花、いいですね。
[一言] どうなるんだろう、どうなるんだろう、と勘繰り屋の私は考えてしまいます。 そしてホッとする。 良かったです。
[良い点] 凄くきれいな詩(うた)ですね。 文章の合間に挟まれている花言葉、彼女に優しく語りかける、主人公の語り口 どれもとっても素敵だと思います。
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