ミント星、レモン星、ストロベリー星の流れ星たち
夢の世界の夢の国にはカラフルなお星さまがたくさんあります。
その中に、一際にぎやかなお星さまたちが居ました。
ミント星、レモン星、ストロベリー星です。
「ねえねえ、誰が一番お空を早く駆けられるか競争しない?」
レモン星が弾けるように光りながら提案します。
「いいよ! じゃあ早く早く! 走りたくて堪らないよ!」
ストロベリー星がうずうずして言いました。
「良いこと思いついた!」
クールそうに見えて、実は一番駆けっこに参加したがっていたミント星が飛び上がりました。
「もっと、他のお星さまを集めようよ!」
そこで集まったのはストロベリー星、オレンジ星、レモン星、ミント星、サイダー星、ブルーベリー星、グレープ星の七つの星でした。
みんな元気なお星さまたちで、自分が一番お空を駆けられるんだと思っていました。
夢の世界の夢の国には、それはそれは広いお空がありました。
「位置について……」
「よーい」
「ドン‼」
みんなが一斉にお空の端から端までへと走っていきましたが……。
あれれ、みんな止まれなくなってしまいました!
みんなのお星さまは綺麗に光の尾を描いて流れ星の光の虹を描いていました。
七つのお星さまたちは、夢の国を飛び出してそのまま地球へと飛び込みます。
暗い夜空を、七つの色の流れ星たちがすうーっと流れていきます。
本当はみんなが駆けっこをしているだけなんですけれどね。
「あ、流れ星が虹をかけたよ!」
「嘘だー」
「本当だよ!」
ゆうくんはお姉ちゃんに言いましたが、信じてもらえませんでした。
「ぼくが一番早い!」
「いいえ、わたしよ!」
「……」
「ちょおっとっ待って!」
ブルーベリー星が待ったをかけました。
他のお星さまも一斉に止まります。
「今、人間の子どもが僕たちを"虹みたいだって"」
「虹?」
「暗いお空に光る虹ってすごく綺麗じゃあない?」
「じゃあ、もっと駆けちゃおう!」
こうして、夢の世界から飛び出た七つのお星さまが暗い夜空に光の尾の、虹を描いたと、さ。
え、誰の夢の国かって?
それはみんなの夢の国のお星さまたちだから、きっと綺麗なんだろうね☆彡
お読み下さり、本当にありがとうございました!