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2話 住民総会議

「なんだよあいつ…」

顔をしかめた通太に美和が優しく語りかける。

「あの子はね、悪気はないの。許してあげて。」

「そういえばさ、なんで俺をここに置いてくれてるの?」

「………………………」

美和の表情が曇った。そして

「雪那ちゃんに聞けば分かるわ。」

そういって立ち去ってしまった。

入れ替わるように雪那が入ってくる。

「……単刀直入(たんとうちょくにゅう)に言わせてもらうと………あ…あなたの……健康状態………悪い。………ずっと雨に…………濡れてたから。……そして…………あなたお家無いんでしょ?…………だったらここに居た方がいいと思う……ここだったら少しは医療関連の物があるし...」

「マジで?ここに置いてくれるのか!?」

「管理人さんが許可……くれれば…………だけど。」

「管理人さんはどこにいるんだ?」

「え…今………もらいにいくの……?」

(ぜん)は急げ。よく、ばぁちゃんに言われたからな。」

「それ……善なんです………?」

「さぁな。わかんないやww」

「適当......」

「あはははw」

笑う通太を雪那はただ心配そうな顔でみつめていた。しばらくして、雪那は様々な道具を出すと通太の検査を始めた。







ー数分前、管理人の部屋ー

5人の人が机を取り囲むように座っている。

「管理人さん、あの人はここへ入居しそうですよ。」

美和が言った。

「僕的には嫌ですけどね。」

子白が悪態(あくたい)をつく。

「僕は何事も子白さんに従います。」

柚がそういいながら子白の(すそ)にしがみつく。

「いやいや、管理人さんが第一だろ。」

スマホを見ていた少年が柚にツッコミを入れた。

「ごめんなさい.......」

柚は震えながらそういうと子白に顔をうずめた。その頭を子白が()でる。「管理人」と呼ばれた一際、背の高い

女性が口を開いた。

「柚、気にすることはないさ。それより美和、あの男の様子は?」

「記憶がおかしいようです。寝言で地名らしき言葉をぼやいていましたが、聞いたことがないものでした。原因は雨の中ずっとたたずんでいたからでしょう。」

「そうか。」

「そして、雪那ちゃんに嘘ついてもらうようにたのんで入居するよう説得させています。」

利点(りてん)は?」

「私達の代わりに外に出て買い物とかしてもらおうと思ってます。最近、あいつらの不穏(ふおん)な動きが確認されていて、ノーマークの人材が必要ですからね」

「あぁ。あたしもそれがいいと思う。」

管理人が満足そうに(うなず)いたとき、先程からスマホを見ている少年が口を開いた。

「俺は反対する。得体(えたい)の知れないやつをここにおくなんて、冗談じゃない。」

すると部屋の入り口のドアが開いて髪の毛の色が派手な二人の女性が入ってきた。

「うわー光希ツンツンしてるねーwハンコウキ?」

金髪の女性が笑いながらスマホを見ている少年をからかう。

「うるさい充華。」

光希がそっぽを向く。充華の隣に居た青髪の女性も笑いながら光希に話しかける。

「うわ、光希こわーい。」

「チッ........端恵まで......」

忌々しそうに光希が呟く。そしてスマホから管理人へ目を移した。

「もしもあいつがスパイだとしたら?」

「それは少ないと思う。充華と端恵があいつが雨の中、項垂れてるのを目撃してるし、美和、子白、柚の3人があいつと会った所はここから少し離れてる。しかも最初の目撃地よりも3人の目撃地の方がここから遠い。雪那が確認した持ち物は、財布と御守りだけだ。だから安心していいと思う。」

光希は少しうつむきながら答えた。

「わかった……」

「じゃあ他に反対は?」

「ありません」

子白がそういうと、柚も頷く

「ウチらも~」

充華と端恵が声を揃える。

「私も」

美和も頷いた。

「じゃぁ解散!!」

管理人がそういうと、管理人を除く全員が管理人室からでていった。

キャラ紹介


普山 通太(22)

大学を卒業したて。アニメが好き。偏差値の低い大学に行ってたが、成績下位。

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