第4話/悪魔降臨(姉)
今回もあとがきでふざけるアホ。
面白さ?知らないな
(キチガイ作者)
すみませんそろそろキチガイやめます(´;ω;`)
この洞窟に来て約1日が経った。
さてさて、『異世界転移者』の能力を使って色々見たことでやっと状況が掴めたよ……残念ながら。
先ず、俺たち4人は家ごと転移した。これは自身のことを見た時に記されていた文章で分かった。
なんで転移したのか、その理由は分からない。なぜ4人で家ごと同時に転移したのかもわからない。
この話を姉妹さんたちや幼馴染みちゃんに話すと、まるで理解不能という顔をされた。というかそんな顔されなきゃこんな呼び方しない。
ちなみに洞窟内のモンスター達は俺たち4人の魔王に絶対服従らしい。
らしい、と言うのは俺がまだ試していないからだ。危ないもん、襲われたら。怖いよね、モンスターって。見た目がいかつかったりきしょく悪かったりで。
勇者より強い敵いたらどうすんのさ、俺たち死んじゃうぜ? まぁ、勇者がここまでこれてる時点でいないと思うけど。
それから、まる一日かけてこの洞窟を歩いたが、ところどころ、壁に地球の教科書などの本でで見た古代文字や英語、λやμなどの見覚えのあるギリシャ文字などが刻まれていた。
その文字を見る度になんて書いてあるのかがスキルのおかげで読めるのだが、内容が謎すぎる。いや、分かるんだけど、何故?となるような内容だ。何せ、その一つ一つが馬鹿げている。
『太陽神ホルスの召喚、使役法』
『大気神エアの降臨魔法陣の書き方』
『破壊神クロノスの呼び出し方』
『簒奪巨神ロキの呪いの解呪法』
『海女神セドナの恩恵を受ける方法』
エトセトラエトセトラ……
例に挙げたものですらごく一部で、何千何百、中には全く知らない神様から、「え? こいつって神様だったの?」とか、「こんな人まで書かれるんだ」って言う人の名前もあった。
(安倍晴明とか徳川家康とか、あの人たちは神様と同列なのね、確かに崇め奉られてはいるけど)
というか神の使役法ってなんぞ? いみわからんぞい。
まぁ、この1日、ただ情報収集していた訳では無い。むしろそれだったら情報があまり集まっていないほうだろう。一日この洞窟にいるのだから。
洞窟内の情報以外も入手するため勇者パーティの尋問をしていたので、外の情報を得るために姉(尋問担当官)に色々頼んでおいた。
だがしかし、姉に頼んだのは軽く失敗だと思っている。
正直いって、ここまで姉のことを恐ろしいと思ったのは初めてだ。
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〜二時間前〜
「今から取り調べを始める」
「何してんの、姉ちゃん」
「刑事ドラマ風に取り調べしようと思って」
そう言うと、目の前の勇者に向かって
「おい、爪剥がれたくなかったらとっとと私の質問すべてに答えるこったなぁ……クックックッ」
と、嗤っている。怖すぎだわ……
ついでにアホの子2人はと言うと、
「え?お姉ちゃんが取り調べするの?……私部屋で休んでるね」
「わ、私もっ!」
と、ものすごい速さで逃げていった。あいつら知ってたな、こうなることを……
まさか実の姉が役になりきりすぎるが故に雰囲気まで豹変する演技派だったとはな。普段から家で寝てるぐうたらな姉しか知らないからな。
昔よく遊んでた二人は知ってたとかそんな所だろうか。
「てか、刑事ドラマ風ってか、ただの中世の尋問官みたいなんだけど……」
「分かっててやってるけど?」
鞭片手に雰囲気崩さずに言われると怖いですやめてください。
「さてさてさてさて勇者ちゃーん♡
今から私のことは文様と呼ぶこと。いいわね?」
うわー、語尾にハートつける人始めてみたぁ……しかもそれが実の姉かぁ。演技派って怖いわぁ。
今まであんまり関わる機会がなかったからかもしれないけど、俺はあんまり姉ちゃんのことを知らなかったらしい。
こんなに恐ろしい人だとは思ってなかったわ……背筋がゾクッとする……怖すぎるわ。この場から離れたい。しかし、勇者ちゃん達の話も聞かなくてはならないので、仕方なくその場に残ることにする。
「くっ、私はこんな非道には負けないはわ!」
勇者ちゃんは抵抗を続けている。
ほかの3人はまだオネムしてます。いい加減起きろよ。多分寝た振りだろ。と思って3人を揺すり起こそうと試みるが、一切起きる気配がない。
……人様のうちでいつまで寝てる気だよ。
「そこの男の魔王! 私と戦いなさい!」
相当俺に負けたのが悔しかったのか、ご指名をしてきました。
生意気な小娘め、また同じ目に遭わせてあげようかクックックッ(おい、やってる事が姉ちゃんと一緒だぞ)。
……ふぅ。
危なかった。俺の理性は保たれた。
ドンッ
何事かと思って音のした方向を向くと、姉ちゃんが勢いよく机を叩いていた。
「おい、私のことをなんて呼べといったか覚えてるか?」
「そんなこと聞いてないわよ最初から」
ブチッ
と、何かが切れる音がした。
「おい、てめぇ。てめぇは今私たちに捕まっている、いわば捕虜だ。そして私達は魔王だ。いつでもてめぇとてめぇの仲間達ぐらい、この世から決してやれるんだぜ?」
姉ちゃん、口調変わってるから……あとセリフが怖い。
「私は悪には屈しない!」
「仕方ないわね...
黒棘鞭!」
姉の持っていた鞭に、地面から浮き上がってきた黒色の鉱物が巻き付き、まるで生きているかのように鞭を蠢かせた。
持ち手部分にだけ元の色の緑色を残し、他はすべて真っ黒に染まったその鞭は、見ているだけで気が狂いそうな妖艶さを放っていた。
多分黒剣の応用かな? 妙なところで覚えがいいな、あの人。というか見てたんだ。俺の勇者ちゃん蹂躙シーン。
正直言って、この人のセリフは奇人ののようで、まともな人間のセリフだろう。
負けたものが捕虜になる、これはファンタジー小説などでよく見られるパターンだ。
凌辱系って奴かな?あ、だめだ、R-18じゃん、それ。
「ゆうくん? ごめんけど部屋の外へ行ってて
今から少しお仕置きしなくちゃだから」
「は、はいっ」
低音怖すぎます、思わずブルった……
ビビりながらも俺はその場をあとにした。
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その後の勇者ちゃんの態度の変化と言ったらもうわかり易すぎて笑えるレベルだ。
before
「あなた達のような得体の知れない悪党は国のために消えてもらうわ! 覚悟しなさい!」
after
「私達のような得体の知れない攻略者たちをこのように助けていただきありがとうございます。不手際を働いてしまいましたらいつでもこの首をおはねください!」
……変わりすぎだろ何した姉ちゃん。
因みに、勇者ちゃんを姉ちゃんのいないところに連れていき、姉ちゃんのことをどう思うか聞いてみると、
「かかか、か、彼女は悪魔です! それ以上でも以下でもない、この世で最も厄介な、それはもう……(以下略)」
自分の姉の恐ろしさを呪詛のように浴びせられました。
どんな調教をしたのか少し気になるけど、紳士な僕は女性には暴力触れないから無理かなー。
え? 昨日のはなんだって?
……当たり前だろ? ノーカンに決まってるでしょ。
にっむにっむるー
あなたのハートに..(以下略)
え?予告をしてください?
そんなのねー、誰も見てないと思うのー
せめてタイトルだけ?仕方ないなぁ
次回、黒剣の魔王 『勇者懐柔』
お楽しみに!(ラブライブ!好きの皆さん、ごめんなさい)