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プロローグ―追憶―
きっともう戻らない。きっともう戻れない。
あの頃に気付いていれば、
幸せでいられたのかな。
それでも、もう戻れない。
もう、僕等は取り返しがつかない。
崩れ始めていた歯車に、気づかなかった幼い僕等。
歯車が止まった時
あのときは、″まだ何とかなる″だなんて考えていた。
そう、信じていた。
でもあの日君は
僕等の前から姿を消した。
そう、君が教えてくれたんだ。
―ハンプティダンプティ…
割れちゃったたまご。
もう…元には戻らない。