エピローグ3 ゼロという名の少女
エピローグ3 世界の終り
1
「ゼロか・・・ほしい試作品を失ってしまった・・・。どれもこれもお前のせいでな・・・」
組織の地下深くに設置されている大きな研究室で白衣を着た男が研究室に何台も設置されている大きな青緑色の液体が入ったガラスのカプセルをじっと見つめながらそう言った。
「申し訳ありませんでした博士・・・。あいつはもう使い物になりません。ですから私の手によって処分させていただきました」
死んだはずの博士の後ろでそう言ったのはスキンヘッドの大男、マスターだった。マスターは無表情なまま、博士に言う。
「確かに、私はあいつに銃で撃たれて殺されたからな・・・」
博士は笑いながら言うと後ろにいたマスターも軽く笑いながら
「でも、あなたはもう、何度死んでも死なないじゃないですか?」
と言う。
「まぁな・・・」
そう言って博士はまた笑うと、再び目の前にあった大きな液体の入ったカプセルへと目線を戻す。
ガラスのカプセルにはどれも、とある女の子が入っていた。それは不思議なことに皆ゼロと同じ姿をしている。唯一違うと言えば、肩に書かれていた番号だけだった。少女たちはすべて肩に違う番号が書かれてあり、少女たちは皆、口にチューブをつながれてぶくぶくと小さな泡を放ちながら眠っている。
私の名前はNo1というらしい。 1とは最初という意味。1とはその前になにもなかったという意味。
でも私はこうも思うことがある。もしゼロと言う数字を最初に付けていたのなら私は、二番目ということになる。
カプセルに入った少女は、再び青緑の液体の中に口に取り付けられたチューブから小さな泡を出して再び深い眠りに落ちた。それはまるで、何かの命令をひたすらじっと待つように・・・。
はい。ここまで読んでくださったかた、本当にありがとうございました。見ての通り後半部分はほとんどが次回作の伏線になっております。次回作の投稿はいつになるかわかりませんが、それはこのゼロの話の好評次第ということになります。
もし時間があるようでいたら、感想等をお願いいたします。
ではっ( ̄^ ̄)ゞ