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◾️染み込む言葉

◾️

◾️

◾️


・・・寒い

・・・体が冷たい


【りゅき】

「・・・・・・・・」


目を開けると真っ暗な廊下の床に僕は倒れていた


【りゅき】

「・・・・・・・・」


・・・どれくらい、こうしていたのだろう


【りゅき】

「・・・・・・・・」


体に乾いた血がへばりつくように固まっていた


【りゅき】

「うっ!!」


少し体を動かすと、固まった傷口に亀裂が走り

再び、真っ赤な血が流れ始めた


【りゅき】

「・・・・・・っ」


それも必死に体を起こし、痛みの残る体で歩き始めた


【りゅき】

「・・・・・・・」


ただ、真っ直ぐに


【りゅき】

「・・・・・・・」


大切な場所を目指して


◾️

◾️

◾️


【りゅき】

「・・・・・・・」


どれくらい時間がかかっただろう

僕がその場所についた時は

昼の暖かな光が注がれていた


そしてその場所には


【たか】

「・・・・・・・・」


真っ直ぐに僕を見つめる鷹がいた


【りゅき】

「・・・・・・・」


・・・何か言わなくちゃいけないのに


【りゅき】

「・・・・・・・」


・・・なにも声がでない


【たか】

「・・・何しに来たんだよ?」


そんな、僕に鷹が静かに言葉を発した


【たか】

「・・・何してたんだよ?」


その静かな言葉には怒りを感じた


【りゅき】

「・・・ごめん」


そんな、鷹の様子で分かった


【りゅき】

「ごめんっ!ごめんっ!ごめんなさいっ!」


・・・ルナは帰ってきてない


【たか】

「・・・なんだよ・・・それ」


静かな鷹の声


【たか】

「謝ってなんになるんだよっ!?」


その声は怒鳴り声に変わり


【たか】

「りゅうちゃんのせいじゃないとでも言って欲しいの!?」


怒りに満ちていた


【たか】

「そんな事、絶対に言わないっ!!」


鷹の声は深く僕の心に染み込み


【たか】

「お前が悪いんだっ!!お前のせいでルナは居なくなったんだっ!!」


一つだけ残っていた僕の心に響き


【たか】

「お前が居なくなれば良かったんだっ!!」


深い痛みと共に

ただ、静かに

僕の心は壊れた




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