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36/58

赤◾️目覚め


◾️◾️竜輝視点◾️◾️

挿絵(By みてみん)



「りゅきー!!」


暗い視界の中で僕を呼ぶ声が聞こえた


【竜輝】

「・・・っ」


目を開けると同時にいい匂いが部屋に漂っている事に気づいた


【竜輝】

「・・・・・・」


起き上がり目を向けると火焔が部屋にいた


【火焔】

「聞いてよ!天地さんが酷いんだよ!!」


興奮気味に声を上げる火焔の前のテーブルには湯気が上がる料理が置いてあった


【火焔】

「あ、これ竜輝の分だからちゃんと食べてね~」


そう言ってニコッと笑い


【火焔】

「さっきね!天地さんが

 稽古付けてくれるって言うから

 朝ごはん食べて庭に降りたんだよ!」


興奮気味に話を始めた


【火焔】

「そしたら、いきなり空から

 大きな岩が降ってきたの!

 それを慌てて避けたら

 避けた場所の地面が急に無くなったの!

 落とし穴だよ!もう最悪でしょ!?」


不満そうに文句を叫んでいる


【火焔】

「いきなり攻撃してきたくせにさ!

 落とし穴に落ちた僕を

 「超だっせ~!」

 とか言って笑うんだよ!?」


声色を演じるように説明してくる


【火焔】

「あんまりにもムカついたからさ!

 反撃してやろうと思って落とし穴を

 這い上がろうとしたの!そしたら!

 僕の目に向かって砂をかけてくるんだよ!?

 愉快そうに笑いながら!

 あんなのいじめだよね!?」


興奮気味に訴えてくる


【火焔】

「最終的には

 「もう飽きちゃった~!」

 とか言って

 僕を土に埋めたんだよ!!ひどいでしょ!?

 僕、本当に死んじゃうかと思ったよ!!」


【竜輝】

「・・・・・・今、何時?」


が、そんな事よりも僕は時間が気になった


【火焔】

「え?ん~?10時くらいかな?11時かも」


僕の言葉に少し首をかしげながら答えてきた


【竜輝】

「・・・・・・」


その言葉で僕は急いで準備を始めた


【火焔】

「あれ?どっか行くの?」


【竜輝】

「・・・・・・出かける」


早々に準備を済ませ、僕は部屋を出た


【火焔】

「待って待って!僕も行っていい?」


そんな僕の後を慌てた様子で付いてきている



【火焔】

「ん~!やっぱ外って気持ちいいよねー!」


外に出た途端はしゃいだように声を上げた


【竜輝】

「・・・・・・どうしてついてくるの?」


街に向かって歩きながら尋ねた


【火焔】

「だって昨日みたいに知らない人に襲われたら

 危ないでしょ?」


僕の隣を並んで歩きながら返してきた


【竜輝】

「・・・別に僕1人で大丈夫」


【火焔】

「それって竜輝はやっぱり強いって事だよね?」


・・・別にそういう訳じゃないけど


【火焔】

「僕さ~昨日ちょっと楽しかったんだよね~

 ずっと家にこもってたから

 戦ったの久しぶりだったし」


本当にはしゃいだように声を上げている


【竜輝】

「・・・・・・・・」


もうなにを言っても意味ないと思ってなにも言わない事にした



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