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34/58

赤◾️クローゼット


◾️◾️竜輝視点◾️◾️

挿絵(By みてみん)



【竜輝】

「・・・・・・・・・」


あの子が行ってしまって何分くらい経っただろう


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


誰もいない廊下はまるで自分の鼓動が聞こえそうな程に静か


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


暗い窓に目を向けると僕の姿が映っていた


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


髪の短い自分の姿は一瞬誰なのか分からなかった


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


でも、そこに写るのは確かに僕


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


・・・時間が動いていていても止まっていても

・・・僕の世界はもう変わらないと思っていた


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


・・・でも、僕は少しだけ変わった


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


僕は窓に映る僕から逃げるように廊下を歩き始めた


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


その時、廊下の先に足音が聞こえた

角から少し除くとそこには男の子の姿


【火焔】

「・・・・・・・・・」


でも、いつもの姿とは違って見えた


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


微かに聞こえる音で分かった

あの子は泣いてるのだと


【火焔】

「・・・・・・・・・」


男の子は静かに1つの部屋に入って行った


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


僕はどうしたらいいのか分からなかった

でも、自分の部屋に戻ることも出来なかった


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


僕は何故かあの子が入って行った部屋の前に立っていた

そして、静かにドアをノックした

でも、返事はない


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


僕は勝手に部屋を開け中を覗いた

でも、あの子の姿はない


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


でも、聞こえる

微かに

泣いてる声が


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


僕は声が聞こえるクローゼットの前に立った


【竜輝】

「・・・・・・・・・・」


・・・でも、どうしたらいいだろうか?


【竜輝】

「・・・・・・火焔?」


どうしたら良いのか分からないので名前を呼んだ


【火焔】

「・・・りゅき?」


少し驚いたような小さな声が帰って来た


【竜輝】

「・・・どうした?」


なんと尋ねたら良いのか分からず一言で返した


【火焔】

「・・・叱られたんだ・・・天池さんに」


声だけで泣いているのだと分かった


【竜輝】

「・・・・・・・・・・」


でも、この子はいつも一方的に叱られている気がした

なのに何故この子は落ち込んでいるのだろう?


【火焔】

「・・・上手くいかないんだ」


言葉に悩んでいると男の子が小さく言葉を発した


【火焔】

「・・・僕は頑張ってるつもりなのに

 ・・・全然、上手くいかなくて

 ・・・余計な事しかしてないんだ」


本当に辛そうだと声だけで伝わった

・・・でも僕には男の子の言葉の意味がよく分からない


【火焔】

「・・・僕はどんな僕になればいいのか

 分からなくなっちゃった」


・・・僕にはこの子が何に悩んでいるのか分からない


【竜輝】

「・・・・・・火焔は今の火焔でいいと思う」


・・・でも、僕はそう思った


【竜輝】

「・・・火焔が来て、この場所は少し変わった」


・・・それは僕だけじゃなく

・・・きっと、あの2人もそう思ってる


【竜輝】

「・・・この場所は・・・火焔を必要としてる」


・・・僕なんかよりも


【竜輝】

「・・・だから、火焔は

 ・・・今の火焔でいればいいと思う」


・・・僕はそう思った


【火焔】

「・・・・・・竜輝が沢山喋ってる」


少し笑ったような声がクローゼットから聞こえた


【火焔】

「・・・しかも、火焔って沢山呼んでくれてる」


そう言って

火焔がクローゼットの中から扉をあけて


【火焔】

「ありがと!なんかちょっと元気でた!」


そして、笑顔で声をあげた


【火焔】

「でも、不思議だね~

 なんか竜輝の声聞いてると

 気持ちが落ち着く気がする!」


嬉しそうに声を上げクローゼトから出てくる男の子に背を向けた


【火焔】

「あれ?どうしたの?」


【竜輝】

「・・・・・・・もう寝るから」


それだけ返し、僕は部屋を出た


【竜輝】

「・・・・・・・」


僕は何故この部屋に入ったのか分からない

僕は何故あの子にあんな事を言ったのか分からない


【竜輝】

「・・・・・・・」


でも1つだけ分かる


・・・あの子の笑顔は


・・・僕には明るすぎる


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