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33/58

火◾️お酒


◾️◾️火焔視点◾️◾️

挿絵(By みてみん)



【火焔】

「・・・・できた!」


竜輝の髪を切り終えハサミをテーブルに置いた


【火焔】

「どうかな!?上手くできたと思うけど!」


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


笑顔で尋ねるが竜輝は何も答えない


【火焔】

「自分で言うのもなんだけど~!

 結構いい感じだよ!似合ってる!」


・・・でも


【火焔】

「ん~・・・でも

 魔境さんには似てないかな?」


似たように切ったつもりだけど

・・・やっぱり顔は似てない気がする


【火焔】

「髪どう?嫌かな?もっと切る?」


何も答えない竜輝にハサミを手に取りながら尋ねた


【竜輝】

「っ待って・・・」


そんな僕に少し慌てたように声をあげた

・・・初めて竜輝がすぐに言葉を返してくれた気がする


【竜輝】

「・・・自分じゃ自分は見えない」


【火焔】

「あ!そっか~鏡が必要だね~」


竜輝の言葉で鏡を探すがこの部屋には見当たらない


【火焔】

「お風呂にあったかな?行こう!」


竜輝の手を取り廊下へと出た


【火焔】

「そーいえば、竜輝って

 お風呂とかいつ入ってるの?」


廊下を歩きながら何気なく尋ねてみた


【竜輝】

「・・・夜・・・みんな寝た後」


静かにだけどしっかりと返してくれた

・・・少しずつだけど竜輝はしっかりと言葉を返してくれるようになった気がする

・・・ちょっと嬉しかったりした


【天地】

「かーえーんー!」


が、廊下の先から僕を呼ぶ天地さんの声が聞こえた


【火焔】

「・・・なんだろ?」


・・・一気に自分のテンションが下がった気がした

・・・でも行かなかったらお仕置きされるかもしれない

・・・聞こえなかったなんて言い訳は本当だとしても絶対に聞かないだろう


【火焔】

「・・・ちょっと行ってくるね、待ってて~!」


竜輝にそう伝え

足早に天地さんの元に向かった


【天地】

「かーえーんーくーん!!」


リビングに入ると同時にまた僕を呼ぶ大声が聞こえた


【火焔】

「・・・なんでしょうか?」


天地さんに近づき苦笑いで声をかけた


【天地】

「酒とってきて~!」


【火焔】

「・・・・・・・」


・・・その為だけにわざわざ遠くにいる僕を呼んだのだろうか?


【火焔】

「・・・・・・分かりました」


正直

自分で行けよ

と思いながらも素直にお酒を取りにキッチンに向かった



【火焔】

「・・・どうぞ」


足早にお酒を持ってきて天地さんの前に置いた


【天地】

「いや~!下僕がいるって便利だな~!

 最高だね!」


そんな僕の頭をポンポンと叩きながらご満悦な様子だ

テーブルに目を向けると空っぽになったビンが沢山あった

どうやら、かなりの量のお酒を飲んでいるようだ

・・・機嫌が良いように感じるのは酔っているからだろうか?


【火焔】

「・・・あの~少し質問していいですか?」


そんな天地さんに遠慮がちに尋ねた


【天地】

「ん~?なんだよ?」


【火焔】

「あの・・・魔境さんって

 家族とかいないんですか?」


ご機嫌な様子の天地さんに探るように尋ねた

・・・酔ってる今なら聞き出せそうな気がした


【天地】

「あ~・・・さぁ?」


が、天地さんは笑いながら流すように軽く返してきた


【火焔】

「お父さんとかお母さんとか

 ・・・子供とかいないんですかね?」


そんな天地さんに更に笑顔で探りを入れた


【天地】

「・・・火焔」


が、突然天地さんから笑顔が消えた


【天地】

「・・・自分の事は詮索してほしくないけど

 人のことは詮索したいってのは

 ちょっと調子が良すぎるんじゃねーか?」


落ち着いたトーンで本気の叱りの言葉を向けられた


【天地】

「・・・俺に対してはな

 別にどんな態度でもいいんだよ

 敬語だって使わなくてもいい

 まぁ、使わなかったら殴るけど」


そう言って少し笑った


【天地】

「でも、魔境に対しては別だ

 例えお前が魔境と同じ場所で暮らしていても

 お前と魔境が対等になる事なんて

 ありえないんだよ」 


そう言って威圧的な目で睨まれた


【天地】

「魔境に対して調子に乗った行動をとるな

 あんまりナメてると、マジで追い出すぞ?」


【火焔】

「・・・・・・・・」


初めて本気で天地さんに恐怖を感じ


【火焔】

「・・・・・・・・」


僕は言葉を発することができなくなっていた


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