火◾️石像
【火焔】
「・・・・・・・」
・・・僕は一体どれくらいここにいるだろう?
いつの間にか街並みが暮れかけた太陽に照らされて赤く染まっていた
【火焔】
「・・・・・・・」
・・・街行く人々は僕から目をそらすように歩いて行く
・・・僕も絶対に目を合わさないように俯いていた
【火焔】
「・・・・・・・」
・・・何故なら
・・・僕は今、街の中心で辱めにあっているから
【火焔】
「・・・・・・・」
僕の首から下は天地さんによって造られた岩で固められ
マッチョの銅像のようにポーズをとらされている
【火焔】
「・・・・ぐぅっ!」
・・・恥ずかしくて恥ずかしくて涙が出そうだっ!
・・・どうして僕がこんな目にっ!
・・・誰か助けてっ!
【火焔】
「っ!?」
その時、見慣れた姿が目に入った
【魔境】
「・・・・・・・」
軽く僕と目が合った魔境さんは
不愉快そうに目をそらし僕を避けるように歩いて行く
【火焔】
「魔境さん!待って!助けてくださいっ!!」
泣きそうになりながらも必死に助けを求めた
【魔境】
「・・・・・・・」
僕に声をかけられた魔境さんは見るからに不愉快そうな顔をしている
【火焔】
「・・・助けてくださいっ
・・・僕・・・死んじゃいそうですっ」
言葉通り僕は恥ずかしさで死んでしまいそうだった
【魔境】
「・・・・・・・」
そんな僕の言葉で魔境さんはため息混じりに近づいて来てくれて僕に手を向けた
すると僕を固めていた岩がひび割れ
一気に砕けると岩は跡形もなく消え去った
【火焔】
「ありがとうございますっ!!」
心からの感謝を込めガバッと頭を下げた
【魔境】
「・・・みっともない真似は止めろ」
不愉快そうなまま叱りつけるような言葉を残し
魔境さんは足早に行ってしまった
・・・僕だってしたくてしてた訳じゃないのに
【火焔】
「・・・・・・・」
ふと、感じる視線
・・・街の人たちが遠目に僕を見ている目線
【火焔】
「・・・・・・・」
そんな目線から逃げるように僕は家へと走り出した




