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25/58

赤◾️男と女


◾️◾️竜輝視点◾️◾️

挿絵(By みてみん)


【火焔】

「・・・どうして・・・泣いてるの?」


赤髪の男の子が心配そうに僕を見ていた


【竜輝】

「・・・僕は・・・泣いてるの?」


【火焔】

「・・・泣いてるよ

 ・・・だって涙が出てるもん」


自分の頬に触れると

僕の指先は濡れた


【竜輝】

「・・・分からない

 ・・・どうして泣いてるのか」


・・・僕は何故、泣いているのだろう?


【火焔】

「・・・・・・・・」


そんな僕に男の子はゆっくりと近づいてきて


【火焔】

「・・・ごめんね

 ・・・友達の悪口言っちゃって」


そう言って僕の頭を撫でた


【火焔】

「もう言わないから

 ・・・今度は仲良く話せたらいいね」


【竜輝】

「・・・・・・・・・」


そんな男の子になんて言葉を返したら良いのか

僕には分からなかった


【火焔】

「・・・でも、いいな~友達がいて

 ・・・僕、友達っていた事がないから」


そう言う男の子は少し寂しそうに見えた


【竜輝】

「・・・・・・・・」


でも、僕はなんて言えばいいのか分からない


【火焔】

「・・・なんかお腹空いたね~行こうか~」


そう言って男の子は笑顔で歩き始めた


【竜輝】

「・・・・・・・・」


僕は黙ってその子を後ろを歩き始めた



【火焔】

「・・・・ねぇ?竜輝」


しばらく進んだところで男の子が言葉を向けてきた


【火焔】

「・・・・ここ・・・どこかな?」


苦笑いで尋ねてくる


【竜輝】

「・・・・・・・分からない」


【火焔】

「え!?」


何故か男の子は驚いている


【竜輝】

「・・・僕は・・・君に付いてきたから」


なのに何故、この子は驚いているのだろ?


【火焔】

「・・・僕

 ・・・ヴィザールに帰ろうと思ったんだけど

 ・・・道が分からなくなったみたい」


そう言って男の子は視線を下げた


【竜輝】

「・・・ヴィザールはこっち」


落ち込んだ様子の男の子に背を向け歩き出した


【火焔】

「・・・ごめんね

 ・・・道間違えちゃったんだね」


ため息混じりの声が聞こえた


【火焔】

「・・・待って」


が、突然男の子の声が真剣なものに変わった


【火焔】

「・・・・・・・」


そして、僕をかばうように僕の前に立ち森に目を向けている


・・・でも、その理由はすぐに分かった


前に広がる森から僕らに向けられた魔力を感じる


【火焔】

「・・・・・・・なにか用ですか?」


森に向かって男の子が言葉を発した


「・・・アンタに用事じゃないの

 ・・・その後ろにいる子に用事があるのよ」


そう言って大人の女性が姿を現した

その後ろには大人の男性の姿も見える


【火焔】

「・・・竜輝の知り合いなの?」


【男の人】

「やっぱり、その子は竜輝様なんだね~」


男の子の言葉に僕より先に男が反応した


【女の人】

「・・・ちょっと一緒に来てほしいんだけど?」


そう言いながら僕に手のひらを向けた


【女の人】

「素直に従ってくれたら痛くしないと思うよ?」


そう言って少し笑った

その手には魔力を感じる


【火焔】

「・・・いきなり手を向けるなんて

 ・・・脅しですか?」


そんな女性と僕の間に男の子は立ち睨みつけるように尋ねている


【女の人】

「僕には関係ないのよ~

 邪魔すると死んじゃうよ?

 君の命に価値はないからね~」


そう言ってクスクスっと笑った


【男の人】

「僕らは君のお父さんとお話がしたいだけなんだよ、大人しくついてきてくれる?」


そう言って男の人が僕に向かって歩き始めた


【火焔】

「お父さんって、まきょ


【竜輝】

「・・・黙って」


男の子の言葉を塞ぐように声を発した


・・・ワザとじゃないと思うが

・・・この子は言わなくていい事を言ってしまう気がした


【竜輝】

「っ!?」


その瞬間、僕に向かって男性の手から激しい光の光線が放たれた


【火焔】

「危ないっ!!」


そんな僕を庇うように男の子が炎の球体で男の攻撃を防いでくれた


【火焔】

「いきなり攻撃魔法とか危ないだろ!!」


怒鳴りつけるように男性に声を上げた


【男の人】

「うるさいんだよ、お前」


そう言って今度は男の子に手を向けた

それに反応するように男の左右に電流を帯びた球体が出現し

男の子に向け凄まじい勢いの電流を放った


【火焔】

「っ!!」


男の子は複数回向けられた電流を避け姿を隠すように炎の渦で自分を覆った


【男の人】

「そんなんじゃダメだって!!」


そんな男の子を笑い飛ばし男の手から光の光線が放たれ炎の渦にぶつかり激しい爆発をした


が・・・男の子には当たってないだろう

・・・何故なら男の子は

・・・男性の後ろにいるから


【火焔】

「それはこっちのセリフだつーの!!」


そう声を上げ炎を纏った足で背後から男の頭を蹴り飛ばした


【男の人】

「っ!?」


【火焔】

「そっちがその気なら

 俺もその気で行くけどいいの?」


吹っ飛ばされた男性に向かって睨みつけるように言葉をかけた


【火焔】

「攻撃を向けるなら

 殺される覚悟もあるよね?」


そう言って男性に手を向けた


・・・そう言う男の子の姿はいつもと少し違がって見えた


【竜輝】

「っ・・・・」


その時、背後から魔力を感じた

真っ直ぐ僕に向かってくる魔力


【竜輝】

「・・・・・」


もし、この攻撃を避けなければ


僕は死ねるのだろうか?


【竜輝】

「・・・・・」


・・・でも


・・・僕はまだ死ねない



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