4話 ジョニー
とりあえず家...帰るか。
ここに居たら誰か来るだろうし...というか警察とか絶対来るやろ。
警察にこの太刀見られたら銃刀法違反とかで捕まってこの太刀取られそうだし...
「な、なんだ、これは...」
後ろから声が聞こえた瞬間に俺は草陰に隠れて様子を見てから家の方向に向かって歩く。
どうやら来たのは警察官のようだ。
「ふぅ。もうちょっとあそこに居たら捕まってたな」
俺はそう言いながらも歩を早める。
やはり家までの途中もあまり人に会うことはなく本当に住んでんのか?みたいな感じだ。
まぁ、みんな仕事だろうけどな。
いつもの閑静な住宅街に太刀を持って歩く男。
「こう考えたらやばいな。早く帰ろ」
俺は急ぎ足で家に戻る。
家に着き着きっぱなしのテレビを見てみると海外の中継が付いている所だった。
『な、なんということでしょう!あんなに大量にいた正体不明の生物がたった1人の手によって消えてしまいしました!』
その画面に映っていたのは俺がやっているVRゲームのフレンドにいるジョニーだ。
『はっはっは!ゴブリンなんぞ生温いわ!俺を倒すなら極白龍でも連れてくるんだなっ!』
とめっちゃ流暢な日本語で話している。
「やっぱりジョニーか......」
ジョニーとはゲーム内で話してる時に日本語学びたいって事で日本語教えたらペラペラになったのだ。
ちなみにジョニーの武器はハンマーや大剣を使っている。
相手によって合わせているようだ。
『日本語お上手ですね!』
『ん?あぁ、日本のテレビ局かな?日本語はゲーム内の日本人の友達に教えてもらったんだ。その日本人は俺より強いから日本は安泰だな』
『そ、そうなんですか!』
ジョニー...対人したら絶対ジョニーの方が強いだろ......
俺はモンスター専門だぞ?
『対モンスターはあいつが最強だ。あと俺のフレンドのクリス...女だが、そいつは2番目の最強だ。』
『ちなみにその名前を教えてもらうことは出来ますか?』
『俺がやってるゲームはリアルネームだからわかるぞ。そいつの名前は......ユズキだ。』
い......いいやがったぁ!!!
まじかジョニー...俺たち友達だと思ってたのに...
友達だが...
そんな簡単に個人情報洩らすなよー。
「はぁ...まぁ、特定は出来ないしいっか。それにしても対人......出来るようにしないとなぁ」
モンスターは出来る...だけど対人ってのがどうも苦手で、さっきのゴブリンだって能力的には弱い。だけど苦手なんだよなぁ...
「ジョニーに頼んで訓練つけてもらうか?」